多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理と母国の食文化、乳製品についてお聞きします!
第11回目はネパール連邦民主共和国。ネパールは、インドや中国チベット自治区に隣接する南アジアの国です。100以上の民族が住み、北部には〝世界の屋根〟と呼ばれるヒマラヤ山脈があります。今回は東京でネパール料理を営むディネーシュさんに、母国のヨーグルトを使った料理を教わりました。
ネパール・タカリ族料理レストラン「タカリバンチャ」の店主。
JICA(国際協力機構)でネパールに来ている日本人と知り合いになったことがきっかけで、日本に興味を持ちました。初来日は98年。東京や大阪などを観光しました。それから何度か日本に来て、寿司店やラーメン屋などで働き、14年にネパール料理店をオープンしました。
〝ネパール〟とひとことで言っても標高が80mから4000mくらいの開きがあるので、土地柄や民族によって食文化はさまざまです。ちなみに私は「タカリ族」という民族で、1万5000人くらいいると言われています。料理や商売が上手なことでも有名な民族なんですよ。
日本に来て驚いたのは、ネパールの料理と日本の料理で、とても共通する文化があったことですね。干し大根やすいとん、ほうとうなど、信州の郷土料理に似たようなものがネパールでもあるんですよ。日本の納豆に似たものを食べる民族もいます。
ネパールには“ズーズーダウ”といわれる、素焼きの平皿に入って売られている伝統的なヨーグルトがあります。水分が素焼きに吸収され、固めのヨーグルトに仕上がり、濃厚です。砂糖入りやココナッツ入りはデザートとして人気ですね。キングオブカード(=ヨーグルトの王様)というキャッチフレーズもあります。小さいものだと数十円から楽しめるので、ネパールを訪れることがあったらぜひ食べてみてください。
プレーンヨーグルトは、カレーの添え物として出ることが多いです。ヨーグルトにチリペッパーをかけて食べるとスパイシーで美味しい。日本人はたいてい驚きますが……。(笑)一度試してみてください。今回ご紹介する「チュカウニ」にも、チリペッパーが入っています。
ネパールの食事は基本的に朝と夜の2食。朝起きたら白湯を飲んで、すぐには朝食を食べません。9時くらいにしっかりと朝食を取って、昼は2時から3時くらいに軽く済ませてしまう人が多いです。今回紹介する「チュカウニ」という料理は、ジャガイモのヨーグルトサラダです。手軽に作れるので、ネパールではお昼に食べていましたよ。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
300g
じゃがいも
200g
玉ねぎ
70g
万能ねぎ
2本
ターメリック
小さじ1
チリペッパー
小さじ1/2
塩
小さじ1
サラダ油
50ml
メティシード
ふたつまみ
じゃがいもを蒸し、皮をむいて一口大に切る。玉ねぎは小さめの乱切り、万能ねぎは3cmに切る。
ボウルに1を入れ、ターメリック、チリペッパー、塩を加える。
フライパンでサラダ油を温め、メティシードを入れて熱する。メティシードが黒くなったら、油とともに2にかけてよく和える。
温かいうちにヨーグルトを加えて混ぜれば完成!
色とスパイスの香りが食欲をそそります。日本ではジャガイモのサラダというとマヨネーズを混ぜることが多いと思いますが、「チュカウニ」はプレーンヨーグルトにスパイスや玉ネギを入れたソースをからめたサラダ。ヘルシーでいて味はしっかり。ご飯にもパンにも合うと思います!(by記者)
ディネーシュさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!