ヨーグルトでめぐる世界の食卓

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多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!

ギバニッツァ

第95回目はセルビア共和国。ヨーロッパ東部、バルカン半島中央部に位置する国です。今月は前回に続きドナルドさんが再登場。ヨーグルトを使ったセルビア料理を教わりました。

今回の案内人

セルビア共和国
ドナルドさん [Mr. Donald]
Niki’s Kitchen英語料理教室のハンガリー&セルビア料理講師

ハンガリーでは、妻の影響でハンティングをしていました。日本では妻と一緒に旅行を楽しんでいます。

ドナルドさんは、セルビア(旧ユーゴスラビア)で生まれたとお聞きしました。どのような食文化が根付いていますか?

私はセルビアの北部(ヴォイヴォディナ自治州)で生まれました。ハンガリーと国境を接しており、気候はハンガリーと同じで、四季があります。以前、セルビアのこの地域はハンガリーに属していましたので、食文化も非常によく似ています。肉料理、パスタなどをよく食べます。

セルビアでよく食べられている乳製品はなんですか?

ハンガリーの食文化と変わりませんので、乳製品も同様です。チーズ、サワークリーム、カッテージチーズ、ケフィアがよく食べられています。もちろん、プレーンヨーグルトやフレーバーヨーグルトも人気で、スーパーマーケットの棚には、地元産のものや輸入品など、さまざまな味のヨーグルトが並んでいます。

今回ご紹介いただく「ギバニッツァ」の特徴や、どのようなシーンで食べられているのかを教えてください。

ギバニッツァは、バルカン半島全土で親しまれている伝統的な料理です。たいてい、カッテージチーズと卵を主として作られます。味は、甘いものからしょっぱいものまでさまざまなレシピが存在します。
シンプルなギバニッツァは、朝食・夕食・おやつとして気軽に食べられていて、何層にも重なった手の込んだギバニッツァは、クリスマスやイースター、スラヴァ(セルビア正教会の習慣)など、伝統的な行事に出されます。

「ギバニッツァ」の作り方

【材料】4人分

  • フィロシート

    500g

  • A
  • 明治ブルガリアヨーグルト
    LB81プレーン

    1カップ

  • 4個

  • カッテージチーズ

    500g

  • 炭酸水

    100ml

  • サラダ油

    100ml

  • ベーキングパウダー

    15g

  • 小さじ1

  • ※塩辛いチーズの場合は少なめに

  • ごま

    お好みで

  • 容器などに塗る油

    適量

  • step.1

    オーブンを200℃に予熱する。耐熱容器に油をたっぷりと塗り、フィロシートを1枚敷く。その上に油を塗り、フィロシート1枚を十字になるように重ねる。  

  • step.2

    ボウルにAの材料を入れ、よく混ぜる。

  • step.3

    残りのフィロシートは包丁で1cmほどの幅に切り、さらに手で小さくちぎり、2に入れて混ぜ合わせる。(フィロシート1枚は4で使うため残しておく)

  • step.4

    1に3をふんわりとつぶさないように入れる。1で敷いたフィロシートのはみ出た部分を内側に折り、その上にサラダ油を塗る。残しておいたフィロシート1枚を重ね、はみ出た部分を包むように折り込む。

  • step.5

    4の上にサラダ油(溶き卵でもOK)を塗り、ごまを振りかける。

  • step.6

    オーブンで50~55分、きつね色になるまで焼いたら完成!

ギバニッツァ
の感想

ギバニッツァ

表面はパリパリ、中はふんわりとした食感で、塩気が食欲をそそります。カッテージチーズにヨーグルトが加わり、ほんのりとした酸味も。パンのかわりに、朝食やランチ、ディナーとさまざまなシーンで楽しめそうです。
(by記者)

ドナルドさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!

#95

セルビア共和国Republic of Serbia
首都:ベオグラード / 通貨:ディナール /
言語:セルビア語(公用語)、ハンガリー語等