日本では、野菜やお肉を蒸し焼きにすると、おいしいし栄養価も高いということで、キャセロールやダッチオーブン、タジン鍋を使った料理が最近話題ですが、ブルガリアにも「ギュヴェチ」という、日本の土鍋に近い陶器の鍋があります。10人前くらいの大きなものから1人前のそのまま食卓に出されるサイズのものまで、大小様々でデザインもいろいろです。
ギュヴェチを使った料理はとっても簡単です。材料を切って、調味料などと一緒にギュヴェチに入れ、ふたをしたらオーブンに入れて待つだけ!あまりに簡単なのでブルガリアではギュヴェチを使った料理のことを「怠け者の料理」と呼んだりしますが、味は抜群なんですよ!!
メインのお肉は牛肉、豚肉、または鶏肉どれでもOKで、何種類か入っていてもかまいませんし、お肉の代わりにソーセージを使ってもおいしいです。お野菜はポロねぎ、玉ねぎ、にんにくなどの香味野菜、にんじん、ズッキーニ、そしてトマト、それから忘れてはならないのがマッシュルームなどのきのこ類、などなど。
手元に今ある素材を組み合わせてみると思いがけないおいしさになったりします。リューテニッツァ(トマトベースのブルガリア独特のソース)や赤ワインを入れるのも忘れずに!!
仕上げにちょっとオーブンから取り出してシレネ(白チーズ)やカシュカヴァル(黄色いとろけるチーズ)というブルガリアのチーズ、生卵や青唐辛子、ハーブをトッピングし、もう一度ふたをしてオーブンに入れたら5分ほどで出来上がりです。いい具合に具材の中の水分がとんで味にコクがプラスされる上、お肉もお野菜も柔らかく出来上がります。
ブルガリアの主婦たちにとって、「オーブンに入れたら、あとは別のことをしていてもOK!」といいことづくめ。一人で手軽に暖まりたいときにも、大人数のホームパーティーでみんなでほっこりしたいときにもうれしい一品です。日本の土鍋でも出来るかもしれませんね。寒い冬にギュヴェチ料理はいかがでしょうか?