ドルコヴォ(Дорково, Dorkovo)は、ブルガリア西部のパザルジク州ラキトヴォ市にあり、3千人弱しか住んでいない小さな村ですが、あまり知られていない隠れた観光スポットです。
村には古生物が展示してある博物館があります。同館の一番の目玉は、この地域で発見されたマンモスを復元した巨大な像です。私も含めて訪れた人はまず、その大きさに圧倒されます。館内には、実物のマンモスの牙や歯が展示され、実際の大きさで見ることができます。現在は何もなく草原地が広がっているところに、大昔には、鬱蒼とした木々や、今はいない生物が存在したということが知れてとても興味深かったです。
村から4.5km離れたところに、かつて中世には要塞があった場所があります。これはツェピナ(Цепина, Tsepina)要塞と呼ばれています。現在は廃墟になっていますが、要塞の中には教会と貯水池の石の基礎の部分が残っています。
ギリシア東部からブルガリア南部への国境沿いに広がるロドピ山脈。ツェピナ要塞はこの山脈に建っており、要塞を背にすると、遠くの山々や羊や牛、また馬などが放牧されているのを一望することができます。要塞へは、近くまで車で行くことができ、10~15分ゆっくりと小山をのぼると到着します。歴史的建造物と良い景色を無料で見ることができる、おすすめの場所です。
最寄り駅のツェピナ駅は、2002年に閉鎖され、現在は使用されていません。しかし駅舎は残っており、この地域の鉄道の歴史を伝える展示がされていて、無料でみることができます。時間が止まったままの時刻表や待合室などもあり、興味深く見学しました。ここからハイキングを始める方もいるそうで、登山マップも見つけました。
次回は引き続き、鉄道についての記事を紹介します。