自然に恵まれた国ブルガリア。そのため1年を通しておいしい食べ物があり、人々は季節ごとにそれを楽しんでいます。また特にEU加盟後のここ数年、ヨーロッパ中のおいしい料理やお菓子が手頃な価格で入ってきて、ますます食の楽しさが広がっています。しかし同時に、カロリーも高いので、「何とかしなければ太ってしまう!やはり運動しなければならない!」と思うのです。考えることは世界共通のようですね。
最近ソフィアではいろいろなところで「フィットネス」という看板を目にします。これはスポーツジムのこと。各住居区にいくつもあり、同じ建物の中に2軒のスポーツジムがあるところまであります。ジムの中にはテニスコート、プール、ジャクジー、そしてカフェまで付いていて、単なるジムというよりはその近所のレジャースポットになっている贅沢なものもあります。
月額30~60レバ(約2000円~4000円)払えば営業時間中は利用し放題のシステムが導入され、忙しいソフィアの若い男性層に人気です。実はお金を払わなくても公園には子供の遊具のような感じでトレーニングができてしまう設備もあるのですが、人目に付きやすいからか、本格的には鍛えられないからか、シャイなブルガリア人成年の方々はあまり使っていないように見えます。
私がブルガリアに来た10年前には、走ると野良犬に追いかけられて咬まれる、冬に雪が積もると道を走れない、という理由でジョギングする人も自転車もほとんど見ませんでした。公園にはジャングルジムや鉄製の少しゆがんだ卓球台くらいしかなかったのですが、最近では自転車レーンや歩道も整備され、野良犬も少なくなったからかちょっとしたスポーツウエアに身を包みジョギングする人やおしゃれな自転車も本当によく見るようになりました。人々の健康への意識がずいぶんと高まったように感じます。