"ロシア帝国とオスマン帝国の間で休戦講和条約(サンステファノ条約)が結ばれたのは、露土戦争勃発の翌年1877年3月3日。毎年この解放記念日にはオスマン帝国と戦った人達を追悼する厳粛な式典が執り行われます。この式典は今までテレビでの中継でしか見たことがありませんでしたが、今年の3月3日は私も会場に足を運んでみました。"
会場に着いた頃には既に解放者記念像前の広場には政府関係者や軍高官らが整列し、一般の人達も寒い中、国旗を手にして広場をぐるりと取り囲んでいました。
午後6時半、軍の音楽隊の荘厳なパレードで式は開幕し「スボボダー!ウラー!(自由!万歳!)」の力強い呼号が幾度も繰り返され、大統領演説の後には民族復興に影響を与えた英雄達の名やこの戦争で勇敢に戦った戦士達の名が読み上げられました。その後会場に集った人全員が(一般者も)、彼ら英雄達に敬意を表し膝をついて追悼し、周囲はいっそう厳かな雰囲気に。特に感動したのは「(既に革命の為に命を落とした英雄達を除き)ここに整列する私達は自由のためにいつでも戦う準備が出来ている」との兵士達の宣誓を聞いたときです。
空には空砲が鳴り響き、花火を見ながらこの国の独立解放のために戦った人達のことを思わざるを得ませんでした。