2013 5May.

長閑な田舎暮らし

田舎暮らしをしてみたいという主人の子供のころからの夢を実現すべく、昨年秋に、彼の祖父の家がある村、ファキアへ引っ越しました。ファキアは現在の住まい、ブルガリアの首都ソフィアから400km離れた人口430人の長閑な村です。荷物はわたしたち夫婦ふたりで90kg程度、送料は普通郵便で約3,000円と、量もコストもコンパクトに収まりました。慎ましやかな田舎暮らしのはじまりです。

村は大自然が保全されており、あちらこちらで放牧された鶏や羊を見受け、ソフィアでの都会暮らしとは全く違う世界が広がっています。夫は村での生活を満喫しているようで、薪を割ったり、休耕地になっていた土地を整えて畑にしたりして、家に帰ってくる度に「進んだぞ」と明るく満足げな顔をします。

家には大きな庭がついているので、わたしもグリーンピースや玉ねぎを植えてみました。自分の手で植えたものなので、収穫はもちろん、日々の成長が楽しみです。

春は暖かくなるにつれて、秋に植えたラズベリーが土から出てくるので、育つ様子を毎日何回か確認して楽しみにしています。春の花といえば、日本はサクラですが、ファキアは最初に咲くのが梅でその次がさくらんぼ、リンゴ。今の時期はリンゴの白い花がポツンポツンと咲き、近くの丘から花束のように見えます。そんな風景を目にするたびに、ファキアへ移り住んできて大正解だったなと感じる日々です。


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