日本人女性がだれでも米を研ぎ炊く方法を知っているように、ブルガリアの女性たちは小麦粉を使ったパンをはじめとする主食を家でよく作っています。やはり家で焼くものは格別です。でも、ちょっと手を抜いて、小麦粉をこねる手間を少しでも省いて家でアツアツのものを食べたい! という時のために、どこの店でも売られている「テスト」というものがあります。
テストとは、こねられた生地全般をさしますが、お店でテストというと、すでにイーストが入り一次発酵が済んだ生地が冷蔵されているもののことです。おおらかな国民性らしく、その発酵状態は必ずしもどこの店でも同じというわけではありません。買って来てから暖かいところに1時間くらい置いてもっと膨らませる必要のある場合や、もうかなり膨らんでいて持っても手にべたべたくっつかず、ピザにするならガス抜きをかなりしないとダメなもののあります。
スーパーで買うときはパックされているものを選ぶだけなのでお手軽です。「ビャロ」という白っぽいものと「ティポフ」という黒っぽいものを両方置いてあるところが多いです。私がブルガリアに来たばかりの頃は近所の食料品店で量り売りされていて、バケツに入ったテストを園芸用のスコップのようなものですくって「これくらい?」と聞きながらビニール袋に入れて売られていたのを思い出します。
このテストを使って作るものはやはりパンやピザが定番なのですが、私は、キョフテ(ブルガリア風ハンバーグ)このテストを使って作るものはやはりパンやピザが定番なのですが、私は、キョフテ(ブルガリア風ハンバーグ)用に味付けされたひき肉とこのテストを使ってお手軽に中華まんも作ってみました。その他にも「メキッツァ」という揚げパンも作れます。油で揚げたメキッツァは外はカリッカリで中はモッチモチ。アツアツに粉砂糖やジャムをつけて食べるとほっぺたが落ちそう!!
こんなに簡単においしいものができると本当にダイエットの大敵ですが、あまりに手軽なのでいろいろ作って食べたくなってしまいます。