ブルガリアでは「緊急感染状態」という宣言が昨年の11月27日から出され、今年1月には、4月30日まで延長されました。私が勤めている大学もすべてオンラインで授業が行われています。しかし、小中学校と高校は学年ごとのローテーション制の通学になったり、テイクアウト以外閉鎖されていたカフェやレストランは、規制付きで徐々に緩和されています。
家での過ごし方は、テレビやラジオ、インターネットを使うのが一般的です。もともとブルガリア人はテレビが大好きな国民で、約4割の人が、4~6時間テレビを見ているという調査結果があるそうです。またインターネット回線速度は世界平均より高いといわれています。テレビとラジオが同じ会社で、かつ同じ番組をインターネットでも流しているので、メディア発信の手段は違っても、情報は同じだったりします。私は家にテレビがないので、ネットで「city.bg」という「MTV」のような音楽専門チャンネルで、洋楽やブルガリアのヒットチャートの音楽を聴いて楽しんでいます。
私は友人たちとオンラインで料理を楽しみました。ブルガリア人に「ヨーグルトを使った新しいレシピを教えてほしい」とお願いしたところ、「Френска селска торта(Frenska selska torta,フランス風田舎ケーキ)」のレシピを学ぶことができました。
見た目はミルクレープですが、クッキー生地の層からできています。名前に「フランス」とありますが、オリジナルはロシアの「Медовник(Medovnik)」と呼ばれるものです。蜂蜜を意味する「Мед(med)」から来ている名前です。なぜブルガリアでは、フランスという名前がついたのか詳しいことはわかっていませんが、旧ソ連の国々では有名なケーキです。しかし興味深いのが、ブルガリア以外の国ではサワークリームを使っていますが、ここでは水切りヨーグルトを使ってクリームを作るレシピがあります。またクリームと共にブルーベリージャムを一緒に挟むこともオリジナルと違うポイントです。サワークリームで作ったものよりも、水切りヨーグルトで作ったケーキの方がさっぱりとした味になりました。