ブルガリアの南西に位置するこの町は、人口約75000人で、ブラゴエフグラッド州の中心。マケドニア、ギリシャ、セルビアに近く、リラ山脈とピリン山脈のふもとに位置し、交通や観光の要所となっていますが、学生の街としても有名です。
ブラゴエフグラッドには、2つの大学があります。1991年にアメリカの援助を受けて設立された「ブルガリア・アメリカン大学」と、1976年にソフィア大学から分かれて設立された「ネオフィット・リルスキー」南西大学です。
南西大学には、法律・歴史学部、数学・物理学部、経済学部、公衆衛生・医療・体育学部、言語学学部、哲学部、技術学部、教育学部、芸術学部の9つの学部があり、1万人以上の学生が、勉学に励んでいます。そして、街にはメインキャンパス以外にも大学の建物があり、学生たちの活気にあふれています。アメリカン大学は1000人の学生が在学していますが、留学生も多く、すべての授業が英語で受けられます。ただ私立大学なので、授業料は国立に比べるととても高いです。また、ブルガリアの大学でも日本と同じように講義の授業が多く、ノート1冊とボールペン1本を持って登校している学生が多く見られます。
ブルガリアの国立大学には、ブルガリアの教育に関係した人の名前がついていることが多く、例えばソフィア大学は「聖クリメント・オヒリスキー」、プロヴディフ大学は「パイシイー・ヒレンダルスキー」と冠されています。また、キャンパス内には教会が設置されていて、忙しい学生でも教会に行けるようになっています。
教室にクーラーはありませんが、建物内に暖かいお湯が巡回している「セントラルヒートシステム(暖房)」が設備されているので、冬でもコートの下は半そでで過ごしている学生がいます。各階にはコーヒーの自動販売機があり、休み時間には列ができることもあります。南西大学は斜面に建てられているので、見晴らしがよく、季節によって表情が変わる山の風景を窓から楽しめます。