2023 9Sep.

共産主義時代のブルガリアの家庭が
再現された観光地

首都ソフィアにある共産党時代を再現したアパートが、今、観光客に人気です。共産党のシンボルである赤を冠したその場所の名は「The Red Flat」です。人気スポットのため、週末は希望通りの時間に予約できないこともあるようですが、運良く予約が取れたので行ってみることにしました。

当日、施設の事務所で受付をしてオーディオガイドを受け取り、係の人がアパートへ案内してくれます。ブルガリア語か英語、スペイン語で音声を聞くことができます。

共産党時代のある家族の家を訪れたという設定で、オーディオガイドのストーリーが進んでいきます。昔のものがそのまま保存されていて、ブルガリア人にとっては、祖父母のアパートのようだと懐かしく感じるようです。ブルガリアの共産党時代を知らない外国人観光客にとっては目新しく、とても興味深い場所となっています。

アパートの中では見る順番が決まっていて、置いてある物についての説明と使い方をオーディオガイドの音声で聞くことができます。昔のテレビやラジオなどの機械を操作して、その時代の生活を見聞きできました。本やおもちゃなども実際に手に取ることができます。順路どおりに歩いていくと、テーブルの上にあるチョコレートをどうぞと勧められ、うれしくなりました。ブルガリアでは、昔から家に来客があるとチョコレートを勧める慣習があるのです。

施設の事務所に併設された店では、ブルガリアやソフィア関連のお土産が売っていました。施設の見学なしでも買い物は可能です。ほかのブルガリアの土産店よりもポップで現代アート的なデザインの商品が売られており、その点も観光地として人気の理由かもしれません。


  • パンフレットとオーディオガイド

  • 居間の棚。典型的な共産党時代から使われている木の棚で、中もその当時のものが飾られている

  • 子ども部屋

  • 子ども部屋の勉強机。タイプライターがおいてあり、キリル文字を実際にうつことができる

  • キッチン

  • 事務所に併設されたお店

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