2023 10Oct.

秋を感じる野菜、
ブルガリアのピーマンの肉詰め

夏の暑さが和らいでくると、ブルガリアの市場では赤ピーマンが山積みになって売られはじめます。例年だと8月末から見かけますが、今年は残暑が厳しく、9月に入ってやっと並びました。

このブルガリアの赤ピーマンは、日本で売られているものよりも細長くやわらかいのが特徴です。市場で箱買いをして、「リュテニッツァ」を家庭で作る人が多くみられます。リュテニッツァとは、ブルガリアで作られている赤ピーマンを主な材料とする伝統的な保存食。どこからともなく、この赤ピーマンを焼いている甘い香りが漂ってくると秋を感じます。

ピーマンを使ったブルガリアでの代表的な料理で、日本の「ピーマンの肉詰め」に似たものが「プルネン・チュシュキ」(Пълнени чушки, pulneni chushuki)です。ブルガリアだけなく、周辺国でも食べられています。通年食べられていますが、秋が赤ピーマンの旬で、一番おいしい時期です。

日本のものと大きく異なる点は、肉の中にお米も混ぜて調理することです。塩、コショウにハーブで味付けをしますがさまざまなレシピがあり、料理する人によって使うハーブが違います。そして、ヨーグルトを使ったソースをかけて食べるのが定番です。

緑ピーマンでも赤ピーマンでも、この料理を作ることができますが、赤の方が甘いので、個人的には赤ピーマンの肉詰めがおすすめです。またブルガリア人はこの料理をパンと一緒に食べますが、お米が入っているので、パンを用意しなくてもおいしくいただけます。ぜひ作ってみてください。


  • 山積みに売られている赤ピーマン

  • 市場で買ったピーマンの肉詰めの材料。赤ピーマンが好きだが、色合いのために緑も混ぜる。

  • 中につめるひき肉と野菜、お米を炒める

  • 炒めた具材をピーマンにつめ、オーブンで焼く

  • ソースの材料(ヨーグルト、卵、牛乳)

  • 焼き上がったところにソースの材料を混ぜて流し入れ、余熱で仕上げる

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