だれでも「我が家のペットが一番かわいい」と思うものですね。ワンちゃん、ニャンコ… でもミツバチを飼う、ということを考えたことはありますか?
5月は夏の始まりで、ミツバチにとってはおいしい花の蜜の集め時。プラムやリンゴの花はほころび、アカシア、リンデンの木からは甘い香りが広がります。草原も小さなハーブの小さな花たちが美しく咲き誇ります。働きバチたちはまめまめしく花から花へと蜜を集めます。ブルガリアでは養蜂がとても盛んで、職業としての養蜂業者もたくさんおり、市場で自分のところで採れたいろいろな花の種類の蜂蜜を並べて販売する個人業者もたくさんいます。そしてこの時期、ソフィア中心部の「バーニャ・バシ・ジャーミヤ」の広場や、ショッピングモールのエントランスなどで蜂蜜フェアーが開催され、蜂蜜だけでなくプロポリス(ミツバチが生成する樹液状の固形物で、抗菌作用がある。)やビーポーレン(ミツバチが集めた花粉の塊で、ミツバチが分泌する酵素等も含まれている。)、蜜ろう(ミツバチが巣をつくるために分泌するもの。)など自分のところで採れた製品を宣伝しながら販売しています。
養蜂を生業としてはいなくても、自分の庭にいくつか巣箱を置いて、自分の家で使う分くらいの蜂蜜を集めている人たちも結構います。そんなご近所さんに写真を撮らせてもらいました。宇宙服のような防護服に手袋、ポフポフと煙の出る缶を手に、巣箱から巣枠を引き出していきます。それから1か月くらいしてこのご近所さんからその時のおすそ分けをいただきました。さわやかな甘さで、この近所の花から集められた蜜と考えるととても興味深いです。これがもし自分の飼うミツバチたちから採取したものだったら、「手前味噌」ならぬ「手前蜂蜜」⁉ ご近所や職場でおすそ分けしたらちょっとかっこいいかも。
ブルガリアで、もし養蜂を始めてみたければ、街角にある「養蜂ショップ」でグッズを買いそろえることができます。ちょっと覗いてみるとお店の人は「始める気になったらおいで。ウチの店で全部そろえてあげるよ!」と売る気満々です。そんなに気軽にできるのでしょうか?でもチャレンジしてみようかしら?