
西暦106年、ローマ皇帝トラヤヌスによって築かれた古代都市「ニコポリス・アド・ネストゥム(Никополис ад Иструм, Nikopolis ad Nestum)」。その遺跡は、ブルガリア南西部のガルメン村(Гърмен, Garmen)にあります。ガルメン村は、前回ブルガリア通信で紹介したゴツェ・デルチェフの隣に位置する小さな村です。
「ニコポリス・アド・ネストゥム」の「ニコポリス」とは「勝利の都市」を意味し、「ネストゥム」は、現在も村の中心を流れるメスタ川の古い名前です。遺跡は道路からも見えますが、今回は入場料を払い、実際に中を歩くことにしました。
この遺跡は保存状態が良く、現在も発掘調査が続いています。要塞の城壁は高さ5~6メートル、厚さ2メートル以上。広大な野原にあり、城壁を一周するだけでもかなり時間がかかりました。いくつかある壁の切れ目から城壁の内側に入り、古代ローマ都市を垣間見ることができます。公衆浴場の跡も残っており、昔の人々にとって温泉が大切な場所だったと分かります。
インターネット上には施設が運営するヴァーチャルツアーもあり、世界中どこにいても遺跡散策の疑似体験ができます。興味のある方は、ぜひ試してみてください。
また、ガルメン村の中心地には、樹齢600年以上とされるシカモアの木が立っています。シカモアはカエデ科の広葉樹で、この木は2011年、「ヨーロッパの今年の木」コンテストで第2位を受賞しました。
遺跡。遠くにロドピ山脈がみえる
遺跡
遺跡
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ガルメン村の様子
シカモアの木(2011年「ヨーロッパの今年の木」コンテストで第2位を受賞)