多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理と母国の食文化、乳製品についてお聞きします!
第14回目はマレーシア。ASEAN(東南アジア諸国連合)のひとつで、タイやシンガポール、インドネシア、ブルネイと国境を接している国です。マレーシアは赤道に近く、1年を通じて熱帯雨林気候に属しています。今回は、マレーシア料理店「マレーカンポン」の店主、チャーさんにヨーグルト料理を教わります。
マレーシア料理店『マレーカンポン』店主
クアラルンプールの日本語学校で学び、その後、日本の大学に2年間、留学しました。日本が気に入り日本で働きたいと思ったので、居酒屋やそば屋、和食店などで修行したのち、自分の店をオープンしました。2010年のことです。
マレーシアは多民族国家で、人口構成はマレー系を筆頭に、中華系、インド系の3つに分類されます。主食は同じお米ですが、食文化はそれぞれ異なります。
マレーシア人は食事が大好きで、1日5~6回に分けて食べるんです。朝は6~7時くらいに1回、10時にお菓子などを食べて、12~1時くらいに昼食、3時~4時、そして夕方6時〜7時、最後に9〜11時の間……という具合です。1回1回のボリュームは少ないですが、最後のメインの夕食はたくさん食べます。マレーシア人の楽しみは食べること!(笑)「お元気ですか?」の代わりに、「ご飯は食べましたか?」が挨拶なんですよ。
牛乳や粉ミルク、チーズがあります。主にオーストラリアやニュージーランドから輸入されています。以前、牛乳は贅沢品だったので、豆乳の方がよく飲まれていました。今も豆乳の方が主流です。ココナッツミルクも、料理によく使います。
私が小さい頃は、ヨーグルトはなかったですね。マレーシアでよく見かけるようになったのは、20年ほど前からです。日本の大手スーパーなどが進出してきたので、手に入るようになりました。
商品は日本のスーパーで陳列されているものとあまり変わりませんが、プレーンヨーグルトはほとんどなく、フルーツ入りが9割です。整腸作用を期待し、健康に良いデザートとして食べる方が多いです。
マレーシアではポピュラーなデザートです。タピオカを入れた甘いココナッツミルクの中に、サツマイモやカボチャ、豆などが入っています。温かいもの、冷たいもの、両方あります。朝食やおやつとして食べることが多いです。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
100g
さつまいも
1本(300gほど)
かぼちゃ
200g
里芋
200g
タピオカ
乾燥量15gほど
水
1000ml
パンダンリーフ ※なくても可
3枚
※マレーシアでよく使われる甘いフレーバーの葉
ココナッツミルク
500ml
砂糖
180g
ミックスビーンズ
250g
さつまいも、かぼちゃ、里芋を食べやすい大きさに切り、固めに茹でておく。
タピオカは15分ほど水につけ、20分ほど茹でたら水で冷やし、ザルにあげておく。
水(1000ml)を沸騰させ、もしあればパンダンリーフを入れ、20分弱火で煮出す。
3にココナッツミルク、砂糖を入れて沸騰させる。
4に茹でたさつまいも、かぼちゃ、里芋を入れて10分ほど弱火で煮込む。
5にヨーグルト、ミックスビーンズを入れて混ぜる。器に盛り付け、タピオカを上にのせて完成!
今回はヨーグルトが入っているので、一般的なボボチャチャよりも甘みが抑えられ、ほどよい酸味を感じます。これからの気温が高くなる季節に、冷やして朝食として食べたいなと思いました。イモ類が入っているので、お腹にたまります。繊維質も多く、ダイエット効果もありそうです。(by記者)
チャーさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!