多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理と母国の食文化、乳製品についてお聞きします!
第18回目はベトナム社会主義共和国。陸地はS字で、南北に長い国です。地理的・風土的・人材的な特徴により、北部・中部・南部の3つに分けられます。今回は、首都ハノイ出身のハインさんに、ハノイで発祥したヨーグルトを使った飲み物を教わりました。
趣味は読書です。最近は欧米の小説をよく読んでいます。
日本の漫画が好きでベトナムではよく読んでいました。それがきっかけで、日本に興味を持ち、2009年から留学で1年間、盛岡の語学学校へ。2010年3月に滋賀大学大学院に入学しました。お付き合いしていたベトナム人の彼も日本で働いていたので、2012年に入籍。現在は家族で埼玉に住んでいます。
日本と同じように、南北で大きく変化する豊かな気候風土を持った国です。
ベトナム料理は、中国文化とフランス文化の影響を受けています。特徴は、ヌックマム(魚醤)を使うこと。基本は米食で、麺や皮も米粉で作ります。ブンやフォーも米粉から作られて、朝食としてよく食べられますが、一日3食フォーで済ませる人もいるほど生活に密着しています。フランスの食文化の影響から、パンやコーヒーも定着しています。ベトナムのパン(バインミー)は海外でも知られるようになり、日本でも人気が出てきていますね。
ベトナムで流通している牛乳の大半は、外国産の還元ミルクに依存しています。現在のベトナム牛乳市場は2つの乳製品メーカーによって寡占状態で、業界最大手はビナミルク (VINAMILK) です。牛乳やヨーグルト、チーズはベトナム人もよく食べます。市場で手に入る牛乳は加糖が多いですね。
ベトナム人は日本人のように、朝食にヨーグルトを食べる人はほとんどいないかもしれません。フルーツと一緒に夕食後のデザートとして登場することが多いです。市販で売っているヨーグルトは加糖の製品が多く、やはりフルーツ味が人気ですね。手作りでプレーンヨーグルトを作る家庭も多いですよ。
コーヒーにヨーグルトを加えた、ハノイで発祥したコーヒーの飲み方です。ベトナムのカフェのメニューによく登場します。この国のコーヒー文化はフランスの植民地時代に入ってきたのですが、暑い気候のベトナムではミルクが手に入りにくく、コンデンスミルクを入れて飲む文化が根付いたと言われています。その文化から、甘いベトナムコーヒーが始まりました。ヨーグルトコーヒーも、コンデンスミルクを使います。ハチミツで代用してもOKです。スプーンで混ぜてストローで飲むのが一般的です。 また、コーヒーが苦手な方やカフェインを控えている人は、ココアにしても美味しいですよ。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
150g
インスタントコーヒー
5g
ココナッツミルク粉
大さじ1
お湯
20~30ml
氷
適量
練乳
大さじ2~3
レモン汁
3~4滴
シナモンパウダー
お好みで
インスタントコーヒーとココナッツミルク粉をお湯で溶かし、冷やしておく。
ミキサーに氷、ヨーグルト、練乳、レモン汁を入れる。
2をミキサーにかける。
3をグラスに注ぐ。
1で冷やしておいたコーヒーを4に注ぐ。
スプーンで混ぜたら完成です。お好みでシナモンパウダーをかけてお召し上がりください。
ミキサーがない場合
上記Step2~4を以下のように変更してください。
・グラスに氷、混ぜてなめらかにしたヨーグルト、練乳、レモン汁を入れる。
ヨーグルトとコーヒーのマッチングは初めての経験だったので、恐る恐る飲んでみました。ヨーグルトの酸味とコーヒーの香ばしさ……こんなに相性が良いなんて驚き! ひと言で表現すると、「大人のラッシー」という感じでしょうか。ぜひトライして、ハノイのカフェ気分を味わってみてください。
(by記者)
ハインさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!