多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理と母国の食文化、乳製品についてお聞きします!
第21回目はルーマニア。東ヨーロッパの共和制国家で、北にウクライナ、北西にハンガリー、南西にセルビア、南にブルガリア、北東にモルドバと国境を接しており、東に黒海があります。今月はミミさんとダナさんの仲良し親子に、明治ブルガリアヨーグルトを使ったロールケーキを教わりました。
旅行と料理が趣味です。そして来日前から日本のロックバンドが大好きで、よく聞いています。
2015年に初来日。母子ともに、日本のロックバンド『BUCK-TICK(バクチク)』が大好きで、コンサートが目的で旅行に来ました。旅行の中で、ルーマニアとは180度違う日本の世界にとても驚き、その違いに魅了されました。
そして日本に移住しようと決意するまで、時間はかかりませんでした。ルーマニアから4匹の猫も日本に連れてきて、現在は母子で料理教室をやっています。
国土は日本の本州と同じくらいです。ほかの国と同様、ルーマニアも地域によって気候や食文化の違いがあります。気候はカラパチア山脈が属するトランシルヴァニア地方(山岳気候)と、黒海に面するドブロジェ地方(温かい海洋気候)を除いて、おおむね温暖な気候です。
ルーマニア人は、古くから畜産や農業、狩猟に従事してきました。温暖な大陸性気候、起伏にとんだ土地、そして畜産、農業、狩猟の歴史が、ルーマニアの食卓に多彩なバリエーションをもたらしました。 またそこに近隣諸国からの食文化の影響も加わり、ルーマニアの食文化をさらに豊かにしています。
ルーマニア人は乳製品が大好きです。例えばチーズ。最も人気なのは、カシュ(Cas)と呼ばれる白いセミソフトタイプのフレッシュチーズです。羊乳か牛乳を凝固させて水分を搾り、最後に塩を軽く加えるか全く加えないものがカシュです。カシュを塩水に2〜3週間つけて熟成させると、テレメア(Telemea)というチーズになります。また、カシュはブルンザ・デ・ブルドゥフ(Brânză de burduf)やカシュカヴァル(Caşcaval)といったチーズの基礎ともなります。
ルーマニアでは羊のチーズが有名で、羊のチーズから作ったチーズケーキは、香りも乳脂肪分も濃さが全然違っていて、人気があります。
ヨーグルトは必ずと言っていい程どの家庭にもあります。材料が安く手に入るので、都会でも手作りしている家庭がほとんどでしょう。スーパーには大手メーカーが出しているフルーツフレーバーなどの種類が置いてありますが、家庭で作るプレーンヨーグルトが一番ポピュラーです。日本のように朝食に食べることもありますし、料理にもよく使います。トウモロコシの粉をペースト状にしたルーマニアの伝統食「ママリガ」には、お肉やお魚の付け合わせとして添える、主食としていただく、など様々な食べ方があり、その一つにヨーグルトやチーズと混ぜ合わせる、というものもあります。
また、お米と一緒にヨーグルト食べることもあり、ヨーグルト+いちごジャム+ご飯、という組み合わせで食べたりもするのですよ。
ルーマニアでは家庭で母親が作ってくれるお菓子のひとつに、ロールケーキがあります。本国のものはスパイスが入り、生クリームたっぷりで濃厚、とても甘いお菓子です。今回のケーキは母のミミが日本に来てからアレンジしたレシピで、日本人の味覚に合うさっぱりした口当たりです。実は、明治ブルガリアヨーグルトの水分量などがレシピにマッチしており、ほかのどのヨーグルトでもなく、明治ブルガリアヨーグルトだからこそ作ることができるレシピでもあります。日本人の夫も、好きでよく食べてくれます。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
450g
粉ゼラチン
小さじ4
冷水(ゼラチン用)
50ml
砂糖(粉砂糖でも可)
100g
バニラエッセンス
小さじ1
卵白
3個分
砂糖
大さじ3
牛乳
80ml
キャノーラ油(サラダ油でも可)
20ml
強力粉
50g
粉ゼラチンに冷水を入れ10分程度ふやかす。
卵白をハンドミキサーでしっかり泡立てる。
2に砂糖を加え、混ぜる。
3に牛乳、キャノーラ油、強力粉を入れて混ぜる。
オーブンシートを敷いた鉄板に4を流し入れ180度のオーブンで20分焼く。
鍋に砂糖、ヨーグルト、1のゼラチンを入れ5分弱火にかける(沸騰をさせないようにゼラチンが溶ける程度の弱火で。時間が重要なので5分きっちり計りましょう)。
6にバニラエッセンスを加えたら、冷凍庫で固まるまで30-40分おく(冷蔵庫なら約1時間)。
冷凍庫からクリームを取り出したら4の生地の上にクリームをのばす。クッキングシートを使ってしっかり巻き、更に上からラップで包む。
冷蔵庫で1時間30分ほど置いたら出来上がり!
ゼラチンで固めたヨーグルトのプルンとした食感が爽やか。口当たりがよく、さっぱりしているので、小さなお子さんも大好きな味だと思います。デコレーション次第で、クリスマスケーキにもアレンジできます。ぜひ挑戦してみてくださいね。
(by記者)
ミミさんとダナさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!