多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第49回目はスウェーデン。東はフィンランド、西はノルウェーに挟まれた北欧の国です。今月はスウェーデンの西の港町、ゴッセンバーグ出身のルイーズさんに、ヨーグルトを使ったお菓子を教わりました。
手まり作りの魅力にはまっています。来日してから日本人の先生に教わりました。
4~5年前に夫の仕事の都合で来日しました。これまでシンガポールや上海、韓国などに住みました。今もスウェーデンに自宅がありますが、15年以上アジアにいるので、たまに帰国すると、まるで自分の家だけ時が止まっているみたい。(笑)タイムマシーンに乗っているような気持ちになります。
北欧諸国で一番面積が大きな国で、国土の約半分は森林です。北部はラップランドと呼ばれる北極圏です。世界一強烈な臭いで有名な缶詰「シュールストレミング」は、北の地域で食べられています。発酵させたニシンの塩漬けで、私も一度試したことがありますが凄まじい臭いでした。(笑)刻んだ赤タマネギなどと一緒にパンに挟んで食べます。これは非常に特殊な食べ物で、普段、家庭の食卓に並ぶものではありません。クリスマスやミッドサマー(夏至祭)、イースター(復活祭)などお祭りや特別な日に披露されます。
日本人にとってのお米と同じように、スウェーデン人にとって、ジャガイモは主食で国民食。マッシュポテトやベイクドポテトなど、たくさんのレシピがあり、パワーが出る食材です。
スウェーデンではあらゆる乳製品が手に入ります。日本で見かけない乳製品と言えば、「フィールミョルク」。これは牛乳を発酵させた乳製品で、見た目はヨーグルトドリンクのような液体です。味はサワークリームに似ています。主に、デザートとしてシリアルにかけ食べています。
私はスウェーデンにいたとき、家で作っていました。でもほとんどのスウェーデン人は、スーパーで買うことの方が多いでしょう。一般の家庭では、スーパーで1リットルのコンテナに入ったヨーグルトを購入しています。日本の朝食のような食べ方はもちろん、ヨーグルトを水切りして、ポテトチップや野菜のディップにして食べることも多いですよ。
スウェーデンでは、毎日「Fika(フィーカ)」と呼ばれる伝統的なコーヒーブレイクがあり、コーヒーを飲みながら、今回作ったような甘いお菓子やシナモンロールなどをいただきます。「ジンジャーブレッドケーキ」は、シナモンやクローブなどのスパイスを使うのが大きな特徴です。私は時期を問わずに一年中食べますが、スウェーデンではクリスマスシーズンによく食べられます。
バター
50g
卵
2個
砂糖
280g
クローブ
小さじ2
シナモン
小さじ1
重曹
小さじ1
薄力粉
180g
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
200g
リンゴンベリージャム
(ラズベリージャムでも
代用可)
小さじ2
粉砂糖
適量
※リンゴンベリーとは、こけもものことで、酸味が特徴です。
<下準備>
オーブンを175℃に予熱しておく。
鍋にバターを入れ、弱火で溶かす。
型の内側に2を適量塗り、薄く小麦粉(分量外)を付けておく。
<生地を作る>
ボウルに卵2個と砂糖を入れ、泡立て器でしっかりと混ぜる。
別のボウルにクローブ、シナモン、重曹、薄力粉を入れ、スプーンなどで混ぜる。
4に2、5、ヨーグルト、リンゴンベリージャムを入れる。
6をゴムベラで、ざっくりとなじませるように混ぜる。
7を3に流し入れ、175℃に温めたオーブンで35分~40分焼く。
<仕上げ>
8を型から外し、粉砂糖をかける。
ナイフを入れると、しっとりとして適度な弾力。クローブとシナモンの良い香りが口いっぱいに広がります。ルイーズさんが一緒に出してくれた、深煎りのコーヒーととても良く合いました。コーヒーブレイクのお供にいかがでしょうか。
(by記者)
ルイーズさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!