多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第48回目はトルコ。西アジアと東ヨーロッパに位置し、古くから東西文明の交差点として栄えてきました。今月はイスタンブール出身のオスマンさんに、ヨーグルトを使った料理を教わりました。
歴史や文化、そしてその国の言語を学ぶことも好きで、日本語・韓国語・英語・フランス語・クルド語を話せます。サッカーやジョギングなどのスポーツも得意です。
トルコは親日家が多い国です。日本の漫画やアニメ、映画はもちろんですが、1890年の「エルトゥール号遭難事件」で日本人がトルコ人を救ってくれたという歴史は、トルコでは大変有名な話です。ですから、私にとって日本に行くことが長年の夢でした。20年ほど前に旅行で訪れ、それから何度も来日。最終的に日本に住むことに決めました。平日はイタリア料理店のシェフとして働き、週末は趣味でトルコ料理教室を開いています。
私はトルコの東側、ヴァン湖近くのヴァン市で生まれました。不思議なことに、日本との共通点が多いのです。家では靴を脱ぎ、正座もするし、コタツもあるんですよ。東側は肉や野菜を使う料理がたくさんあります。肉の種類は主に羊、ビーフ、チキン。一方、西側はエーゲ海に接していることもあり、シーフードを使う料理が豊富です。トルコはオスマン帝国時代が長く、さまざまな地域のレシピが宮廷料理によって洗練されました。トルコ料理は世界三大料理のひとつです。
トルコは酪農が盛んな国です。ミルクは牛乳のほか、濃厚なヤギや羊のミルクもポピュラーです。放牧のヤギの乳から作られるトルコのアイスクリームは濃くておいしいですよ。
「カイマック(Kaymak)」は、牛乳を煮た後にできる上澄みを発酵させて作るクリームです。しぼりたての牛乳から作るトルコのプレーンヨーグルトには濃厚な上澄みが付着するのですが、これも「カイマック」と呼んでいます。パンや料理に乗せて食べます。
日本のようにスーパーでも販売していますが、特に東側の地域ではヨーグルトを自作する家庭が多いですね。プレーンヨーグルトは、日本でいう味噌や醤油以上に多くの料理に使います。前菜、パン、スープ、メインディッシュ、デザート……と、ヨーグルトを使った料理だけでフルコースができるほどです。トルコはヨーグルトの国といっても良いでしょう。
家庭はもちろん、食堂のメニューにもよくあるメニューです。今回はパスタをヨーグルトでからめ、トマトソースをかけましたが、その逆でも可能です。パスタをトマトソースでからめ、ヨーグルトソースを乗せてもおいしいですよ。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
400g
水
4L
塩(茹でる用)
大さじ1
ペンネ
400g
オリーブオイル
(ペンネにかける用)
適量
にんにく
4かけ(12g)
エクストラバージンオイル
50ml
ドライミント
小さじ4
トマト缶
400g
塩
小さじ1
こしょう
小さじ1
ゆで汁
300ml
チリパウダー
お好みの量
鍋に水、塩を入れ沸騰させる。
1が沸騰したらペンネを入れ、5分ほどゆでる。(ペンネがくっつかないように、たまに混ぜる。)
ペンネがゆであがったら、ザルで水気を切り、オリーブオイルをかけておく。
にんにくは、芽(緑の部分)を取り除き、細かくみじん切りにする。
フライパンにエクストラバージンオイルを敷き、3のにんにく、ドライミントを入れ、にんにくの色が変わるまで弱火で炒める。
4にトマト缶を加え、強火で炒める。
5に塩、こしょうを加え、2のゆで汁(300ml)を加え、ソースが濃くなるように5分ほど煮詰める。
ボウルに2のペンネを入れ、ヨーグルトを加え混ぜる。
皿に7のヨーグルトパスタを盛り付け、6のトマトソースをかけて完成。
※ピリ辛の味にしたい場合は、チリパウダーをかけてお召し上がりください。
パスタは日本でもよく食べられていますが、ヨーグルトをからめるという発想はあまりないかもしれませんね。トマトソースとも相性が良く、ヨーグルトをたっぷり使うのでヘルシーです。
(by記者)
オスマンさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!