多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第101回目はブータン王国。ヒマラヤ山脈東部にあり、北は中国、南はインドと国境を接しています。今月はブータン出身のリリさんに、ブータンの伝統料理を教わりました。
コスプレをして撮影をしたり、趣味の一つとしてモデル活動をしています。
ブータンの気候は地域によって大きく異なります。北部は7000メートル級のヒマラヤ山脈が連なるため、寒冷で雪に覆われることが多いのですが、南部は標高が低く、亜熱帯気候で温暖です。 一年を通じてモンスーンの影響を受けるので、夏は雨季、冬は乾季があります。 中部の高地では四季がはっきりしていて、春と秋は過ごしやすいです。
ブータンの料理はシンプルで、主食は米やトウモロコシです。代表的な料理に「エマダツィ」(唐辛子とチーズの煮込み)があります。唐辛子は単なるスパイスではなく、野菜として食べられています。多くの料理に唐辛子が使われるので非常に辛い料理が多いですね。
ブータンでは唐辛子が広く栽培され、主要な食材となっています。赤米も有名で、ブータンの主食として広く食べられています。また、「ヤク」という高地に住むウシ科の動物のミルクから作られるチーズやバターは、ブータンの特産品です。
ヤクのチーズやバターのほか、そのチーズやバターを作った後に残る液体「ダチュ」を食事の時に飲みます。また、煮出し茶にバターと塩を入れて撹拌させる「バター茶」や、「デシー」という甘いデザートなどもあります。
そのほか、発酵させた乾燥肉「シャカム」は保存食で非常に固く、カレーやスープなど煮込んでから食べます。 最近までブータンでは冷蔵庫がなかったので、肉は干し肉料理がメインです。トウモロコシを発酵させた「アラ」というお酒もあります。
よく食べられているヨーグルトは、カード(プレーンヨーグルト)とラッシーです。 カードはデザートやフルーツに加えたり、料理の付け合わせに使ったりします。 ラッシーは、のどが渇いたときや朝食のときに飲むことが多いです。
ジャンブレーは、そばを主食とするブータンの東部・中部地方で特によく食べられている伝統料理です。「恵みの雨の日」と呼ばれる、宗教的な祝日にいただきます。この日はモンスーンシーズンの終わりを告げる祝日で、そば粉や小麦粉で打つ平たい麺に、唐辛子や野菜を混ぜて食べます。栄養価や風味を高めるために、ヨーグルトと一緒に食べることが多いですね。今回のレシピでは、唐辛子パウダーは大さじ2杯にしましたが、現地ではもっと唐辛子を入れて辛くします。辛さはお好みで調整してください。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
150g
トマト
2個
紫玉ねぎ
2個
にんにく
4片
唐辛子
10本
※赤・青どちらでも可
唐辛子パウダー
大さじ2
※お好みで調整
塩
大さじ1
オリーブオイル
大さじ3
※バターでも代用可
こしょう
適量
細ねぎ
適量
コリアンダーなどのハーブ
適量
しょうが
お好みで
※市販のゆで平麺でも代用可
小麦粉
300g
水
100〜150g
打ち粉
適量
ヨーグルトは、一晩水切りしておく。
麺を作る。小麦粉と水を混ぜて粉っぽさがなくなるまでこねる。15分ほど休ませたら、打ち粉をして麺棒で伸ばし、平麺のような形状に切る。沸騰したお湯に麺を入れて15分ほどゆで、ゆで上がったら冷水でしめる。
にんにくと唐辛子はみじん切りにし、トマトと紫玉ねぎは食べやすい大きさに切る。フライパンを熱してオリーブオイルを入れ、切った材料を炒める。(唐辛子は、最後のトッピングに数本残しておいても◎)
3がしんなりしてきたら、麺を入れ、塩と唐辛子パウダーを加えてよく炒める。
4の火を止め、こしょう、細ねぎ、ハーブ、しょうがを入れて混ぜる。器に盛り、水切りヨーグルトを添え、麺によくからめて召し上がれ!
平たい麺に調味料がよくからまり、風味豊か。ヨーグルトを混ぜるとあら不思議! 唐辛子の辛さがソフトになり、まろやかな味わいに。日本の焼きうどんのような感覚で取り入れやすいおいしさです。
(by記者)
リリさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!