多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第104回目はイタリア共和国。南ヨーロッパに位置した国で国土は南北に長く、フランスやスイス、オーストリア、スロベニアなどと国境を接しています。今月はイタリア人の両親を持つフローレンスさんから、ヨーグルトを使ったイタリアの伝統菓子を教わりました。
趣味は読書とハイキング。家の中で観葉植物を育ててみたり、食卓に花を飾ることも好きで、最近、生け花を習い始めました。
夏はかなり暑く乾燥しています。30度を超える日が多く、雨はあまり降りません。逆に冬は寒く、雨が多い地域です。
南イタリア、特にカラブリア州はペペロンチーノ(唐辛子)が有名です。また、レモン、アーティチョーク、トロペアオニオン(この地方特有の甘い赤たまねぎ)、イチジク、アーモンド、ピスタチオ、オリーブなども多く生産されています。
チーズは、ユニークなひょうたん型の「カチョカヴァッロ」や加熱すると糸のように伸びる「プロヴォローネ」、魚介類では、イワシやメカジキなども特産です。
イタリアの人はチーズが大好きです。先ほど説明したカチョカヴァッロやプロヴォローネのほかにも、「リコッタ」、ヒツジの乳で作られた「ペコリーノ・クロトネーゼ」、ヤギの乳で作られた「カプリーノ」などをよく食べています。
ヨーグルトはイタリア全土で、一般的に朝食として出されます。特にギリシャ風ヨーグルトを使ってディップにしたり、ケーキやマフィンの材料に混ぜたりして料理に取り入れています。
チャンベッラ(Ciambella)とはリング状のケーキのことで、スポンジケーキを指すこともあります。今回作ったチャンベッラは、生地にプレーンヨーグルトを混ぜ、「クレマ・ディ・ピスタチオ」(甘いピスタチオクリーム)を中心に入れました。近年、クレマ・ディ・ピスタチオは、ピーナッツバターに代わる甘いスプレットで、イタリア国内外で人気です。ピスタチオは南イタリアの伝統的な味で、ジェラートやそのほかのデザートによく使われています。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
400g
砂糖
200g
オレンジの皮
1/2個分
※すりおろす
卵
4個
薄力粉
300g
ベーキングパウダー
小さじ2と1/2
ピスタチオパウダー
50g
オリーブオイル
120ml
バニラエッセンス
小さじ1
塩
小さじ1/4
ピスタチオクリーム
200g
粉砂糖
50g
牛乳
大さじ1
ヨーグルトは冷蔵庫で一晩水切りしておく。クッキングシートを敷いた天板に、ピスタチオクリームをスプーンですくって小さな塊にして並べ、冷凍庫で固めておく。
大きなボウルに砂糖とオレンジの皮を入れてよく混ぜ、卵を加え、ハンドミキサーで泡立つまで混ぜる。
2に、水切りしたヨーグルト、ふるいにかけた薄力粉とベーキングパウダー、ピスタチオパウダー、オリーブオイル、バニラエッセンス、塩を加え、よく混ぜ合わせる。
型にバター(分量外)を塗り、3を流し入れる。型を軽く揺らして生地を均等にし、冷凍しておいたピスタチオクリームを生地の中に等間隔で入れる。180℃に予熱したオーブンで40~45分間焼く。
4をオーブンから取り出し、粗熱を取っている間にグレーズを作る。小さなボウルに粉砂糖と牛乳を入れて、滑らかになるまで混ぜる。
粗熱が取れたケーキの上からグレーズをかける。グレーズが固まったら、切り分けて召し上がれ!
生地にヨーグルトを混ぜているため、しっとりとしてほんのり甘酸っぱさが残ります。口に頬張ると、甘いピスタチオクリームがまるで濃厚なチョコレートのようにとろけ、とてもぜいたくな気持ちに。大人も子どもも笑顔になるお菓子です。
(by記者)
フローレンスさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!