多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第52回目はボスニア・ヘルツェゴビナ。バルカン半島に位置し、クロアチアとセルビアに囲まれた旧ユーゴスラビアの国です。今回はボスニアで二番目に大きな都市、バニャ・ルカ出身のゼルヤナさんにヨーグルトを使った料理を教えていただきました。
旅行、読書、映画鑑賞など。
大使館に勤めているパートナーの海外赴任がきっかけです。2019年に一緒に来日しました。
バルカン半島の国々の中でも、特にトルコ料理の影響を強く受けています。挽き肉をキャベツの葉で巻いた伝統的な「サルマ」など、肉料理が豊富です。薄いパイ生地(ユフカ)で作る料理も国民食。ほうれん草のパイやチーズパイなど塩気があるものから、アップルパイやチェリーパイ、パンプキンパイなど甘いものもあります。ボスニアはお酒作りも有名で、ビールやワイン、ラキアなどがあります。ラキアはアンズなどの果実から作られる、アルコール度数約40%の蒸留酒です。
乳製品はたくさんあります。日本ではあまり見かけないですが、「カイマク(Kaymak)」はおいしいですよ。ミルクを温めて成分を分離させて出来た上澄みの乳脂肪分がカイマクです。牛のほかに、ヒツジやヤギのカイマクもあります。パンなどに付けて食べます。
ホームメイドが多いですね。固形ではなく液体で、濃厚な無糖ヨーグルトです。食事のときはいつもテーブルにありますし、日常的に飲んでいます。
ほうれん草とチーズを、何層にも重ねた薄いパイ生地で焼いたオーブン料理です。ランチやディナーのときに、家族を囲んでメインディッシュとして食べます。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
200g
ほうれん草
600g
カッテージチーズ
220g
サワークリーム
500g
フェタチーズ
250g
卵
2個
塩
小さじ1
ユフカ(パートフィロでも代用可)
250g
(30cm×40cmを9枚使用)
オリーブオイル
100ml
※ユフカは、小麦粉で作った紙のように薄いパイ生地です。パートフィロは、フランス料理によく使われるトウモロコシの粉と小麦粉で作った紙のように薄い生地です。どちらもネット等で購入できます。サイズが30×40cmほどの薄いパイシートでも代用できます。
※フェタチーズは冷蔵品が手に入らない場合、オイル漬け(瓶詰め)で代用できます。
オーブンは300℃に予熱する。
ほうれん草は洗って細かく切る。
大きなボウルに、カッテージチーズ、サワークリーム、細かく刻んだフェタチーズ、ヨーグルトを入れ、よく混ぜる。
3に卵と塩を加え、薄い黄色になるまでよく混ぜる。
大きな容器を2つ用意し、それぞれに2と4を半量ずつ入れ、混ぜる。
天板(30×40cm)にオリーブオイルをたっぷりと塗り、ユフカを天板の各辺から少しはみ出すようにして4枚敷き、さらに中央に1枚敷く。
5の容器1つ分を6にのせ、均等な高さに広げる。
7にユフカを2枚乗せ、その上に5の容器もう1つ分をのせ、均等な高さに広げる。
8にユフカを1枚のせ、下に敷いた左右のユフカのはみ出した部分を折り、オリーブオイルを塗る。下に敷いた上下のユフカのはみ出した部分も折り、オリーブオイルを塗る。その上にユフカを1枚のせ、オリーブオイルをたっぷり塗る。
オーブンを180℃に下げ、40分ほど焼く。表面に焼け色が付き、中身が固まったら完成。
ほうれん草がたっぷりと入っていて、チーズとヨーグルトのコクと酸味が食欲をそそります。まるで肉料理を食べた後のような、満足感のあるパイ料理でした!そのままでもおいしいですが、仕上げとしてヨーグルト(分量外)を塗ると、しっとりして風味が変わります。
(by記者)
ゼルヤナさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!