多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第58回目はインド共和国。今回は、「第39回目のインド編」に登場していただいた北インド出身のスワティさんが再登場! ヨーグルトを使った母国料理を教わりました。
ケーキ作りが趣味で、ドレスやボールなどユニークな形のケーキを作り、子どもと楽しんでいます。日本の伝統工芸品である「手まり」にも惹かれ、教室に通っています。糸の魔法を解いていくのは大変面白いです!
はい。今でもテーブルコーディネートの仕事を楽しんでいます。食卓を引き立てる花や植物、カトラリー、そしてそれらの色や形の組み合わせをチョイスするのが大好きです。コロナ禍の今はオンラインミーティングなどを活用し、いくつかのデザインプロジェクトを動かしています。自宅で過ごす時間も増えたので、自分のスキル向上のための勉強に、多くの時間を費やしています。
インド料理は世界で最も古い料理の一つです。 地域ごとに言語も違いますし、独自の伝統や宗教、食文化があります。インド人の食べ物は、住む地域の気候、自然、農業に大きく影響されます。例えば北部で生産されている穀物は小麦とレンズ豆が主で、それらを使った「ロティ」や「ナン」などの薄いパンが人気です。 肉(牛以外)や乳製品も重要な食事です。南部は沿岸地域のため、魚介類を使った料理をよく食べます。主な農産物はお米。ご飯とシーフードを食べ、カレーはあまり濃い味ではありません。 ココナッツミルクはカレーのほか、各食事にもよく使われます。西部は豆や小麦、お米が主食です。野菜や牛乳も料理によく使います。甘み・塩気・酸味・辛みなど、味のバランスがとれた蒸し料理が数多くあります。東部はお米が主食で、魚や野菜をメインにした料理が多いです。この地域ではマスタードの強い風味が際立っています。乳製品スイーツが有名です。
首都・デリーの食文化は多種多様です。インド全土のみならず、世界中の料理が集まります。家庭料理については、インドの各地方から人の移動とともにふるさとの文化や食文化が伝わり、ミックスされ、新たな料理が生み出されています。北インドの家庭でよく食べられているカレーは、豆のカレー(ダルカレー/レンティルカレー)です。薄いパン(ロティ/ナン)か「バスマティライス」と呼ばれる長粒米、そして「サブジ」と呼ばれる野菜のスパイス料理やピクルス、ヨーグルトなどと一緒に提供されます。
カディは、インド全域で食べられているベジタリアンカレーの定番メニューです。北部では、濃厚なカレーに「パコラ」というインドの天ぷらを添えます。南部のカディはスパイシーなスープのようで、西部ではバターミルクで作られるため、よりクリーミーな食感です。今回作るカディは、北部スタイルです。ヨーグルトをベースにしてひよこ豆の粉を加え、カレーリーフで味付けしたものにご飯を添えて食べます。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
400g
ベサン(ひよこ豆の粉)
大さじ4
塩
小さじ2
水
1.5L
サラダ油
大さじ3
フェヌグリーク
小さじ1
マスタードシード
小さじ1
乾燥した赤唐辛子
2個
アサフェティダ
小さじ1/2
みじん切りにした生姜
大さじ1/2
みじん切りにした青唐辛子
1個分
カレーリーフ
1本
ターメリック
小さじ1/4
レッドチリパウダー
小さじ1/2
コリアンダーパウダー
小さじ2
ベサン
1カップ
塩
小さじ1
みじん切りにした青唐辛子
(なくても可)
適量
ターメリック
小さじ1/2
チリパウダー
小さじ1/2
ベーキングパウダー
小さじ1/4
千切りにした玉ねぎ
1カップ
水
大さじ3〜4
ギー
(サラダ油でも代用可)
大さじ2
マスタードシード
小さじ1/2
カレーリーフ
適量
チリパウダー
小さじ1/2
コリアンダーの葉
大さじ1
※フェヌグリーク、マスタードシード、アサフェティダ、カレーリーフ、ターメリック、レッドチリパウダー、コリアンダーパウダー、チリパウダーは、全て香辛料です。スーパーやネット等で購入できます。
※テンパリングとはインド料理の調理法。油やバターなどを熱してスパイスを入れ、色が変わるかパチパチと油が跳ねるまで炒めます。そうすることで油にスパイスの香りを移すことができます。
ボウルに、ヨーグルト、ベサン、塩、水を入れ、泡立て器で混ぜておく。
鍋にサラダ油を入れて熱し、フェヌグリーク、マスタードシード、乾燥した赤唐辛子を入れて混ぜ、アサフェティダを加える。
2に、生姜、青唐辛子、カレーリーフ、ターメリック、レッドチリパウダー、コリアンダーパウダーを加え、すばやく混ぜる。
3に1を加え、沸騰するまで混ぜる。沸騰したら弱火にし、15〜20分ほど加熱する。(ときどき混ぜて、底が焦げ付かないようにする)
パコラを作る。パコラの材料をすべてボウルに入れ、さっくりと混ぜ合わせる。
深い鍋で油(分量外)を温める。5をスプーンなどで適量すくい入れ、外側がきつね色になるまで、ゆっくりと火にかける。こんがり揚がったら、トレーに置いて油を切っておく。
4をお皿に移す。パコラは沈んでしまわないよう、サーブする10分ほど前に、カディの上に並べる。
テンパリングをする。熱した鍋にギーを入れ、マスタードシードを加える。パチパチと音がしはじめたら、カレーリーフを入れる。
火を止めチリパウダーを加え混ぜ、すぐにカディとパコラの上にかける。コリアンダーを飾り、ご飯を添えて出来上がり!
ひよこ豆パウダーを使ったヘルシーなベジタリアンカレー。クリーミーな食感でしっかりとスパイスが効いています。「パコラ」という、玉ねぎのかき揚げのようなフライが添えられ、野菜のカレーですが満足感は十分! 体もぽかぽか温まるので、これからの寒い時期にぴったりです。
(by記者)
スワティさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!