多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第74回目はミャンマー連邦共和国。北側は中国やインド、東側はタイやラオス、西側はバングラデシュと国境を接している、東アジアの国です。今回は南部の古都・バゴーで生まれ育ったポポ先生に、ヨーグルトを使った料理を教わりました。
髪の毛をカットすることが大好きで、将来、美容師になろうと思った時期もあったほど。友人知人に頼まれて、髪の毛を切ってあげることもあります。
来日したのは2005年。語学留学のために日本に来ました。私はミャンマーの南部、バゴー(旧ペグ−)という古都で生まれ育ちました。私の先祖は昔、中国からミャンマーに移住した華僑です。
ミャンマーの気候は、大きく分けて3つあります。暑季(2月下旬〜5月上旬)は、雨が少なくて日本の真夏以上に暑いです。雨季(5月下旬〜10月上旬)は雨が多く、高温多湿で蒸し暑い。乾季(10月下旬〜2月上旬)は雨が少なく、気温も少し下がります。観光のベストシーズンはこの時期になります。
ミャンマーの主食は米で、日本のお米より少しパサパサとした食感です。基本的な料理はカレーのような煮込み料理で、野菜炒めやサラダ、スープなどと一緒に食べます。朝食はほとんど麺類やチャーハン系です。ティーブレイクの時間は、ミルクティーに揚げパンを浸して食べるというユニークな喫茶文化もあります。
ミャンマーでも日本と同じように、デザートとして食べることが多いですが、料理に使われることもあります。ヨーグルトは肉を柔らかくする効果があるので、今回ご紹介する料理のように、肉料理に使います。
最近ミャンマーで人気の乳製品と言えば、インド人が売っている「クルフィー」。牛乳にカルダモンを加えたアイスクリームです。チーズなどの乳製品は高級であまり見かけませんでしたが、最近は海外の影響もあって、サンドイッチやハンバーガーにチーズを挟むなど、少しずつ外食で増えているようです。
ヨーグルトは、昔は売り子が頭に乗せて、近所まで売りに来ていました。最近では家庭で作る人が増えているようで、私の母も自分でヨーグルトを作っています。黒蜜を混ぜて食べるとおいしいですよ。
「アメターヒン」の「アメター」とは牛肉、「ヒン」は、おかずになる煮込み料理という意味合いがあります。牛肉のほかに豚肉や海老などの「ヒン」があり、現地ではスパイスが入ったビリヤニライスと一緒に食べることが多いです。
牛肉(カレー用)
300g
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
200g
ターメリック(ウコン)
小さじ1/2
おろししょうが
小さじ1/2
おろしにんにく
小さじ1/2
ガラムマサラ
小さじ1
塩
小さじ1
サラダ油
30ml
クミンシード
2g
シナモンスティック
2cm
カルダモンホール
2粒
※パウダーでも可
ローリエ
1枚
おろししょうが
小さじ1/2
おろしにんにく
小さじ1/2
玉ねぎのみじん切り
150g
一味唐辛子
小さじ1/2
※辛いのが苦手な人はパプリカパウダーで代用可
ガラムマサラ
小さじ1
お湯
400ml
保存容器にAを入れ混ぜ合わせる。牛肉を入れて軽く混ぜ、冷蔵庫で一晩漬ける。(時間がない場合は1時間でもOK)
フライパンにサラダ油をひき、クミンシード、シナモンスティック、カルダモンホール、ローリエを入れて中火で炒める。香りが立ってきたら、おろししょうが、おろしにんにくを加える。
2に玉ねぎを入れ、きつね色になるまで炒める。一味唐辛子とガラムマサラを加え、全体になじむように軽く炒める。
3に1の牛肉を加え、弱火で10~15分、肉に火が通るまで炒める。
4にお湯を2回に分けて入れ、玉ねぎが焦げないようときどき混ぜながら30分ほど煮込む。水分がほとんどなくなったら完成!
じっくり煮込むことで余分な水分が飛び、牛肉にしっかりと味が染み込んでいます。ゴロゴロと贅沢に使われた牛肉は、ヨーグルトに漬けることでやわらかくなっており、とても食べやすかったです。おかわりしたくなる一皿でした!
(by記者)
ポポさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!