多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第76回目はギリシャ共和国。本土はバルカン半島の南端に位置し、北側はアルバニアや北マケドニア、ブルガリアと国境を接しています。また、本土を囲むイオニア海やエーゲ海には大小3000もの島が浮かび、島を多く持つ国としても知られます。今回は、第50回目でもご登場いただいたサチさんに、ヨーグルトを使ったギリシャ料理を教わりました。
アメリカから帰国し、日本の温泉地の魅力にすっかりはまりました。次の休日はどこに行こうかと、あれこれ計画をねっています。
2010年、ユネスコ無形文化遺産に「地中海食」が登録されましたが、地中海食というのは地中海沿岸地域の伝統的な食事法です。ギリシャの料理もその一つで、毎日食べるもの(パン・パスタ・米・野菜・果物・オリーブ・チーズ・ヨーグルトなど)、週に2~3回食べるもの(魚介類・鶏肉類・卵など)、月に2~3回食べるもの(獣肉類)などが決まっています。仲間や家族と一緒に、ゆっくりと食事を楽しむこともポイントです。
ギリシャは国土の約80%が山岳地帯で農耕に適しておらず、古代から羊や山羊を牧畜していたそうです。そこでうまれたのが羊と山羊のミルクを合わせて作った「フェタチーズ」です。ギリシャにいる私の親戚の家では、毎日フェタチーズが食卓にあがりました。野菜の上にフェタチーズを乗せてオリーブオイルをたっぷりかける「グリークサラダ」や、パイ生地の中にほうれん草とフェタチーズを入れて焼く「スパナコピタ」はギリシャのソウルフードです。
ギリシャではヨーグルトを家で作ることも多いですが、市場でもたくさん売っています。私も親戚と一緒に市場でヨーグルトを買って食べたことがありますが、テラコッタの容器に入った濃厚なプレーンヨーグルトで、とてもおいしかったことを覚えています。
親戚の家の食卓でよく目にしたのが、「サジキ」というヨーグルトソースです。水切りヨーグルトににんにく、オリーブオイル、塩コショウ、刻んだきゅうりを混ぜて作ります。パンに付けたり、ミートボール(牛肉・ラム肉・鶏肉)の上にかけて食べます。
ビーツは栄養価の高いスーパーフードで、ギリシャではよく使う根菜です。最近、日本でもビーツの水煮を扱うスーパーマーケットが少しずつ増えてきたようです。もしビーツが手に入らない場合は、きゅうりやにんじん、じゃがいもなどにかえてヨーグルトと合わせてもおいしいですよ。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
300g
ビーツの水煮
200g
オリーブオイル
小さじ1
酢
小さじ1
塩
小さじ1/2
おろしにんにく
1かけ分
ローストくるみ
50g
ミントの葉
適量
ボウルにキッチンペーパーを敷いたザルを重ね、ヨーグルトを入れ、一晩しっかりと水切りし、半分の量(150g)にする。
ビーツはザルに入れて水気をきり、食べやすい大きさに切ってボウルに入れる。切り方は、角切りや千切り、輪切りなどお好みで。
2にヨーグルト、オリーブオイル、酢、塩、にんにく、刻んだくるみ(トッピング用に少量残しておく)を入れてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
3を器に盛りつけ、くるみとミントの葉をトッピングしてできあがり!
ビーツは濃い赤紫色で、白いヨーグルトと合わせることで、きれいなピンク色の見た目に。しっかり水切りしたヨーグルトがクリーミーで高級感があり、香ばしいくるみがアクセントになっています。パンに挟んでサンドイッチのようにして食べたり、クラッカーの上にディップのように乗せたりと、いろいろな楽しみ方ができそうです。
(by記者)
サチさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!