多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第79回目は香港です。1世紀半に渡りイギリスの植民地であり、1997年に中国に返還されたという歴史がある香港。今回は香港出身のジャニタさんに、ヨーグルトを使った冷製サラダを教えていただきました。
古民家カフェめぐりが好きで、最近では湯島や谷根千(やねせん)界隈を歩いて楽しんでいます。※「谷根千」とは、文京区東端から台東区西端一帯の谷中、根津、千駄木周辺地区を指す。
香港に住んでいたころ、日本の企業で働いていました。日本語が話せればもっと仕事でステップアップできるのではと考え、20年ほど前に語学留学で来日しました。それがきっかけとなり、のちに日本人と結婚し、現在は東京で家族と住んでいます。
気候は亜熱帯気候に属しており、一年を通じて湿度が高いです。四季はありますが、日本と比べると暑い月が多く、台風も多いと思います。食文化については、おいしいだけではなく、体に良いものを食べようとする「衣食同源」や「薬膳」の考え方が根底にあります。香港は広東系住民が多く、広東料理が基本。素材を生かした薄めの味付けが特徴です。蒸し料理を基本とし、土鍋で煮る「煲(ボウ)」、たれや汁で煮る「炆(マン)」、くたくたになるまで煮込む「熬(アーウ)」、そしてローストする「燒(シウ)」などの調理法があります。
香港は沿岸部と島からなりますので、魚介類が新鮮でおいしく有名です。かつてはイギリスの植民地だったこともあり、その影響で独自の洋食文化も育ちました。
豆腐に麹をつけて発酵させた「腐乳」は、チャイニーズチーズとも呼ばれ、お土産としてもよく知られています。沖縄の「豆腐よう」(島豆腐を米麹、紅麹、泡盛によって発酵・熟成させた沖縄独自の発酵食品) に似ているかもしれません。あとは、黒豆を発酵させた「豆豉(トウチ)」や魚を塩漬けして発酵させた「咸魚(ハムユイ)」、「醤蘿蔔(ジャンローポウ)」という大根の漬物などがあります。
スーパーマーケットには、ヨーロッパを中心に海外から輸入されたチーズなどの乳製品がたくさん並んでいます。ヨーグルトは健康志向が高い人が好んでよく食べ、脂肪0%のものや、高たんぱく質のヨーグルトなどが人気です。
日本と一緒で、朝食に食べることが多いです。フルーツやはちみつ、コーンフレークを入れたりしますね。ダイエット中のデザートとしても人気です。
数年前に香港の人気レストランで食べたサラダをイメージし、ヨーグルトを使って再現してみました。なすを蒸した後は、冷蔵庫でよく冷やして召し上がってください。
なす
4本
くん製塩
小さじ1
白しょうゆ
小さじ2
ラー油
大さじ1
白ごま
適量(飾り用)
香菜
適量(飾り用)
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
100g
マヨネーズ
15g
みそ
15g
はちみつ
15g
豆板醬
10g
蒸し器などを使い、なすを10分ほど蒸す。
1が蒸しあがったら氷水に入れて粗熱をとる。皮をむき、食べやすい大きさに切る。
2をボウルに入れ、くん製塩と白しょうゆを加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やす。
ソースを作る。ボウルにソースの材料を全て入れて混ぜ合わせる。
3を器に盛りつけ、上から4とラー油をかけ、最後に白ごまと香菜を散らしてできあがり!
ごまの香ばしい風味と豆板醤のコクが、ヨーグルトによって優しくまとまり、上品な一皿となっています。なすは日本でもよく食べられている秋野菜。ぜひ今回のレシピを参考に、料理のレパートリーを増やしてください。
(by記者)
ジャニタさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!