多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第87回目はアメリカ合衆国。北アメリカ大陸の北西部に位置するアラスカ州、そして太平洋のハワイ州を含め、50の州に分かれています。今回は、南東部のノースカロライナ州生まれのクリスティさんに、ヨーグルトを使った料理を教わりました。
私は日本の文化を探求することが大好きです。お気に入りは、寺院とその庭園です。これまで鎌倉の建長寺や東京の築地本願寺などを訪れました。今後も異文化を探求し続けたいです。
私の夫はアメリカ海軍の軍人で、数年前に在日アメリカ海軍の基地への命令がありました。それがきっかけで、家族で来日しました。
南部(南東部)で生まれ育ったので、フライドポークチョップやマカロニ&チーズ(マッケンチーズ)など、南部の料理をたくさん食べました。南部料理に共通しているのは、人と一緒に食事を楽しむことです。裏庭のバーベキューをはじめ、週末は祖父母の家での食事、親友の結婚式など、どんなときでもみんなで楽しく食の時間を共有します。
冬はかなり寒くなるので、チリコンカンやチキン&ダンプリング(肉団子を入れたチキンスープ)、チャウダーなどの濃厚なスープをよく作ります。
しかし春や夏は暑く、外で過ごしたい人が多いので、庭でバーベキューをする家庭が多いですね。くんせい肉は、大きな肉の塊と一緒に木のチップを何時間もかけてスモークします。私が幼いころ、父は週末になると朝4時に起きていました。夕方からはじまる家族でのバーベキューのために、くんせい肉を仕込む準備をしていたのです。
ハワイのバーベキューは、アメリカ南部のバーベキューの内容とはまったく違います。しかしハワイに引っ越してまもなく、南部料理に非常に似ている点に気付きました。それは「みんなと一緒に楽しく食の時間を共有する」ということです。
日本での乳製品と同じように、ヨーグルトやカッテージチーズ、アイスクリームなどがあります。しかし、発酵食品はかなり異なると思います。幼いころ私が食べていた発酵食品は、ピクルスやときどきザワークラウト、そしてバターミルクでした。バターミルクは、ビスケットやフライドチキン、コーンブレッドなどのレシピで使われます。それは濃厚で酸味があり、すばらしい風味です。食べ物が乾燥しないように、水分を閉じ込める役割もあります。
ヨーグルトは主に朝食やおやつとして食べられています。例えば、私の娘が好きな朝食は、トーストとスクランブルエッグ、そしてヨーグルトという組み合わせです。一方、もう一人の娘は、昼食時にサンドイッチと一緒に食べるのが好きです。
ヨーグルトは、よくフルーツやグラノーラと一緒に食べますが、料理のソースに使われることもあります。
私の母が普段作っている簡単な夕食のレシピです。鶏肉をヨーグルトに漬け込むことで、肉がやわらかくなります。「ザジキソース」とは、ヒツジまたはヤギの乳から作るギリシャ生まれの水切りヨーグルトソースのこと。今回のレシピはこれをアメリカ風にアレンジしたものです。
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
1/4
カップ
※水切りしたもの
鶏むね肉
1kg
レモン汁
大さじ3
オリーブオイル
大さじ2
赤ワインビネガー
大さじ1
塩
小さじ1と1/2
こしょう
小さじ1
オレガノ
小さじ2
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
1と1/2
カップ
※水切りしたもの
オリーブオイル
大さじ2
レモン汁
大さじ1
赤ワインビネガー
大さじ1
塩
小さじ1~2
ディルのみじん切り
大さじ1
にんにくのみじん切り
3片分
きゅうり
1本
きゅうり
2本
トマト
3個
赤玉ねぎ
1/4個
イタリアンパセリ
大さじ2
オリーブオイル
大さじ1
白または赤ワインビネガー
小さじ1
塩
適量
こしょう
適量
フェタチーズ
お好みで
※今回は100g程度
ピタパンやナンなどの
平たいパン
4~6枚
チキンマリネを作る。鶏肉は焼きやすい大きさに切り、水切りヨーグルト、レモン汁、オリーブオイル、赤ワインビネガー、塩、こしょう、オレガノと一緒に袋に入れ、冷蔵庫で30分~24時間漬け込む。
ザジキソースを作る。ボウルに水切りヨーグルト、オリーブオイル、レモン汁、赤ワインビネガー、塩、ディル、にんにくを入れて混ぜ合わせる。すりおろして水気を絞ったきゅうりを加えて混ぜ、冷蔵庫に入れて冷やしておく。
ギリシャサラダを作る。皮をむいたきゅうりとトマトはさいの目切りに、赤玉ねぎとイタリアンパセリはみじん切りにする。ボウルに切った野菜、オリーブオイル、塩、こしょう、ワインビネガー、お好みでフェタチーズをちぎって入れる。全体を混ぜて味を調え、冷蔵庫に入れて冷やしておく。
1をグリルまたはフライパンで調理する。グリル、フライパンどちらの場合も、表面に焦げ目が付いてパリッと焼けてきたら裏返してさらに焼き、中まで火が通ったら取り出す。
4を食べやすい大きさに切り、温めたパンの上に乗せる。2と3をトッピングし、サンドしていただきます。
鶏肉は焼きたてはもちろんのこと、冷めてもおいしくいただけます。さっぱりとしているので、サラダと一緒にサンドして、蒸し暑い夏にはぴったり。今回はクリスティさんのお宅の庭にある、バーベキュー用グリルで豪快に鶏肉を焼いていただきました。鋳物(いもの)製の「スキレット」を使ってキッチンで焼いても、こんがりと焦げ目が付き、バーベキューの雰囲気が楽しめるでしょう。
(by記者)
クリスティさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!