ヨーグルトでめぐる世界の食卓

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多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!

シュリカンド(水切りヨーグルトのデザート)

第90回目はインド共和国。国土面積は日本の約8.7倍という、南アジアに位置する広大な国です。今回は西インド出身のアルティさんに、ヨーグルトを使ったお菓子を教わりました。

今回の案内人

インド共和国
アルティさん [Ms. Arti]
Niki’s Kitchen英語料理教室のインド料理講師

絵を描くことが得意で、インドでは画家として活動していました。日本でも水彩画などを描いて楽しんでいます。

アルティさんは、インドの西側にあるマハラシュトラ州出身とのこと。「ボリウッドダンス」でも知られる大きな都市、ムンバイがありますね。西インドの食文化の特色を教えてください。

西インドは大きく分けて砂漠地域と多雨地域があり、それぞれ気候が異なります。私の出生地のマハラシュトラ州はモンスーン気候で、乾季も雨季もあります。年間を通じて気温は25〜30度くらいです。インドは非常に広大で料理も多彩です。東西南北それぞれ個性がありますが、共通するのはスパイスを使うということです。西インドは、レッドチリ、カレーリーフ、ドライココナッツ、ピーナッツなどをよく使いますね。マハラシュトラ州はスパイスが特産物で、私の実家はスパイス商なんですよ。

インドではどのような発酵食品が食べられていますか?

「アチャール」は野菜を酢とスパイスで味付けしたピクルスで、日本のカレーの福神漬のような存在です。多くの種類があり、地域によって味付けに個性があります。

インドの家庭では、ヨーグルトをどのように食べることが多いでしょうか?

プレーンヨーグルトと牛乳などを混ぜた飲み物「ラッシー」は、日本でもよく知られていますね。インドでは、夏はマンゴーラッシーが特に人気です。プレーンヨーグルトに塩とクミンシードなどを加えた飲み物「チャース」もあります。「ライタ」は、水切りヨーグルトにきゅうりなどの野菜と塩、スパイスなどを混ぜ合わせたサラダです。こちらも大変ポピュラーです。

今回ご紹介いただく「シュリカンド」について教えてください。

インド西部の伝統的なヨーグルトのデザートで、サフランという高価なスパイスを使用するのが特徴です。結婚式や特別な来客があったときなど、主にスペシャルな日に作ります。

「シュリカンド」の作り方

【材料】2人分

  • 明治ブルガリアヨーグルト
    LB81プレーン

    400g

  • 牛乳

    大さじ1

  • サフラン

    小さじ1/4

  • 砂糖

    60g

  • 刻んだピスタチオ

    適量

  • 刻んだアーモンド

    適量

  • グリーンカルダモン
    パウダー

    小さじ1/8

  • ナツメグパウダー

    ひとつまみ

  • step.1

    ヨーグルトの水切りをする。清潔な布巾をしいたザルにヨーグルトを入れ、布巾の四隅をしっかりと結び、重りを乗せて冷蔵庫へ入れ、10~12時間ほどおく。

  • step.2

    サフランミルクを作る。牛乳を沸騰させないように温め、サフランを加え10分ほどおく。

  • step.3

    ボウルに水切りしたヨーグルトを入れ、2分ほどよく混ぜる。

  • step.4

    3に砂糖、サフランミルク、ピスタチオ、アーモンド、グリーンカルダモンパウダー、ナツメグパウダーを加え、よく混ぜる(サフランミルクとピスタチオはトッピングに少し残しておく)。冷蔵庫に入れ、4時間ほど冷やす。

  • step.5

    4を器に盛り、サフランミルクとピスタチオを飾って出来上がり!

シュリカンド
の感想

シュリカンド(水切りヨーグルトのデザート)

しっかり水切りされたヨーグルトを使用した、濃厚で香り高いデザートです。簡単に高級感のあるデザートを作りたいときにオススメ。サフランが入手しにくい場合は、ドライフルーツやナッツなどを乗せてもおいしくいただけます。
(by記者)

アルティさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!

#90

インド共和国India
首都:ニューデリー / 通貨:ルピー / 言語:ヒンディー語