多くの国々で愛されているヨーグルト。世界中の人々は、どんな風にヨーグルトを楽しんでいるのでしょう。このコーナーでは、ヨーグルトを使った正統派の料理から、リアルな家庭料理のアレンジまで、さまざまな国の方に取材。
ヨーグルト料理とヨーグルトにまつわるお話を紹介していただきます!
第92回目は前回に引き続きシンガポール共和国。1965年にマレーシア連邦から独立した東南アジアの国です。国内外でフードプロデューサーとして活躍する日本人のサチさんに、シンガポールを代表する料理を教わりました。
旅行が好きです。今年の夏は、家族と車で東京から北海道まで行きました。行き帰りは東北や北陸などにも寄り、その土地伝統の発酵食品や地酒を楽しみました!
乳製品は輸入品がほとんどで、チーズやヨーグルト、ケフィアなどが並んでいます。しかし値段が高いので、よく食べているというほどではないと思います。一年を通して暑い国なので、アイスクリームはよく食べていますね。
ローカルな発酵食品は、比較的安価で手に入りやすい「テンペ」。大豆をテンペ菌で発酵させたものです。主に炒め物などの料理に使いますが、手軽に食べられるテンペチップスとしても売られています。小エビを塩漬けにして発酵させた「チンチャロック」と言う塩辛ソースもよく料理に使います。
近年人気が高まっているのは、海外から入って来た「サワードゥ」というパンです。サワー種という天然酵母を使って発酵させたパンで、お店も増えているようです。その他に紅茶キノコや黒ニンニク、キムチ、そして日本の納豆やみそなども好きな人が多いですね。
シンガポールに住むインド系の人たちは、ヨーグルトのことを「Curd(カード)」と呼び、日常的に料理や飲み物に使用しています。フローズンヨーグルトの店も人気です。
スーパーマーケットにはヴィーガンヨーグルトや乳脂肪分の異なるヨーグルトなど、国産や輸入されたヨーグルトがたくさん陳列されています。シンガポールは国土が狭いので、牛乳はほとんど自国で生産できず、牛乳から作られたヨーグルトはほぼ輸入品です。しかし、ヤギの乳は国内で生産しており、スーパーマーケットでは、ヤギ乳のヨーグルトをよく見かけました。
フィッシュヘッドカレーは、中華料理とインド料理を融合させた、シンガポールを代表する料理です。観光客向けのレストランには必ずと言っていいほどメニューにあります。家庭でも作るため、私は知人の家で食べさせてもらいました。普通のカレーよりも豪華なイメージで、とても簡単に作れます。
植物油
大さじ2
ブラウンマスタード
シード
大さじ1/2
カレーリーフ(生)
3本
しょうが
1かけ
玉ねぎ
1個
にんにく
5かけ
チリパウダー
大さじ1
コリアンダーパウダー
大さじ1
クミンパウダー
小さじ1
ターメリックパウダー
小さじ1/4
黒こしょう
小さじ1/8
明治ブルガリアヨーグルト
LB81プレーン
100g
水
500ml
魚の頭とアラ
500~600g
※タイやハタなど
レモングラス
2本
※香りを出すため包丁で叩く
しょうが
1かけ
※スライス
なす
2本
※横半分に切って6等分にくし切り
オクラ
6本
※横半分に切る
トマト
2個
※6等分のくし切り
砂糖
大さじ1/2
塩
大さじ1/2
パクチー&赤唐辛子
お好みで
※スライス
Aをブレンダー(ミキサー)にかける。
鍋に植物油を入れて中火で熱し、マスタードシードを加え、パチパチと音がしてきたらカレーリーフを入れ、油がなじむまで炒める(ドライのカレーリーフを使う場合は、後ほどBのスパイス類と一緒に入れる)。
2に1を入れて炒め、香りが立ってきたらBを追加し、2~3分炒める。
3にCを入れ、ふたをして弱火で10分ほど煮る。
4の魚の頭を一旦取り出し(煮崩れ防止のため)、カレーが好みの濃さになるまで煮詰める。
5に魚の頭を戻し、お好みでパクチーや赤唐辛子を散らして出来上がり!
ネーミングの通り、魚の頭が乗った豪快なスープ状のカレーです。煮込んでやわらかくなった魚の身にスパイスがよく染み込み、臭みはありません。ヨーグルトを入れることでナチュラルな酸味とコクが加わった一皿です。
(by記者)
サチさん、ありがとうございました!
世界のヨーグルト料理、次回もお楽しみに!