毎日のお弁当作り、負担に感じてはいませんか?忙しい朝は上手に手抜きをしながらも、見た目も味も喜んでもらえるお弁当を作りたいですよね。そんなときは簡単なのに、パパっと詰められて見た目も豪華な“のっけ弁当”がおすすめです。
そして何より、冷めて時間が経過しても、やわらかくて美味しい絶品お肉料理なら、家族が喜んでくれることは間違いありません。のっけ弁当はもちろん、秋の行楽弁当にも活躍してくれるヨーグルトを使ったやわらか鶏むね肉レシピとのっけ弁当の詰め方をご紹介します。
“のっけ弁当”とは?
のっけ弁当とは、ご飯とおかずを分けて詰めるのではなく、ご飯の上におかずを“のっけた”お弁当のことです。作り方は、ご飯を敷き詰めた上におかずをのせていくだけ。お弁当作りに慣れていない人でも、時間がかかったり隙間ができることなく詰めることができます。またメインのおかずをどーんとのせることで、簡単なのに豪華な見た目に仕上がります。仕切りやカップも不要なので、ゴミが出ないのもうれしいですね。
のっけ弁当の詰め方
のっけ弁当の作り方は簡単3ステップ。おかずをたくさん入れたいときは先に副菜をのせてその上にメインのおかずをのせてもOKです。
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ご飯を平らに敷き詰める
あまり押し込まずに、軽く詰める程度で十分です。
ご飯を冷ましてからおかずをのせましょう。 -
メインのおかずをのせる
メインのおかずをどーんと大胆にのせることで、豪華な見た目になります。
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サブのおかずをのせて完成!
空いたスペースにバランスよく副菜のおかずをのせたら完成です。
お弁当を簡単・おいしく作るコツ
のっけ弁当に限らず、お弁当を美味しく見栄えよく作るにはコツがあります。ポイントを押さえて、無理なく簡単に美味しいお弁当を作りましょう。
- 冷めても美味しい工夫をする
お弁当のメインおかずとなるお肉料理は冷めて時間が経過するとパサついて硬くなりがちです。パサつきを防ぐためには、お肉の表面に小麦粉や片栗粉をまぶしてから焼く、筋切りをするなどが効果的だといわれますが、オススメしたいのは、ヨーグルトにお肉を漬け込む方法です。加熱してもしっとりやわらかく仕上がります。さらに下味をつける、たれを絡めて仕上げるなどしっかり味をつけることでぐんと美味しくなります。
- カラフルな彩りを取り入れる
茶色に偏りがちなお弁当のおかずは赤、黄色、緑、白、黒の5色を揃えることを意識してみましょう。カラフルで「おいしそう」な仕上がりになります。考える余裕がない時は梅干しをのせたり、黒ごまをトッピングして彩りをプラスするのも良いでしょう。
- 下準備をする
冷凍野菜を活用したり、週末にまとめて常備菜を作ってストックしておくのもおすすめです。またお肉をヨーグルトと調味料に前日に漬けておくなど、可能な範囲で前日にできる下準備をしておくと、忙しい朝をたすけてくれます。
ヨーグルトがお肉をやわらかくしてくれるのはなぜ?
作りたてはジューシーなのに、お弁当に入れたお肉が食べる頃には硬くなってしまったと感じた人は多いはず。そもそも肉が固くなるのは、加熱の際に肉のたんぱく質が熱変性して固くなるから。
さらに加熱調理後に時間が経過することで、乾燥しパサついてしまうから。特に鶏むね肉は高たんぱく質で低脂質、加えてお手軽な価格なので多用したいお肉ですが、加熱するとパサつきやすい特徴があります。
そこで、ヨーグルトの出番です。ヨーグルトに肉を漬けることで、肉が酸性に傾くと保水性が増し、水分を含んだまま変性してやわらかく固まります。また細胞内にあるたんぱく質の分解酵素(酸性プロテアーゼ)が活性化し、筋繊維を構成するたんぱく質の分解が進みます。さらに筋繊維を取り囲むコラーゲンのゼラチン化も進みます。
ヨーグルトにつけると、
①肉の筋繊維を分解する
②肉の保水性が向上する
③乳酸菌が持つたんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)が肉の筋繊維を分解する
④肉の硬いコラーゲンがゼラチン化する
ことで、お肉をやわらかくしてくれるのです。
実証!ヨーグルトで鶏むね肉は、
冷めてもしっとりやわらか、コクうまスッキリ!
鶏むね肉はヨーグルトに漬けることで、加熱して時間が経過しても、やわらかいまま、味わいもコク深く、美味しく食べられることが科学的に証明されました。
鶏むね肉の加熱調理後に時間が経過した際の食感と味わいを調べました。
鶏むね肉を
①通常調理:食塩水に漬けてすぐに拭き取り焼く
②ヨーグルトと食塩を混ぜたタレにひと晩(8時間)漬けてから拭き取り焼く
の2パターンを、それぞれ焼いてから5時間経過してから比較しました(②と塩分濃度を同等にするため①は食塩水に浸漬)。
結果は、通常調理と比較してヨーグルトに漬けた鶏むね肉は、やわらかさと歯切れの良さがアップ。さらに味わいも、コク深さとスッキリさがアップするという結果になりました。
ヨーグルトのおかげでしっとりやわらかな鶏むね肉おかずは、毎日のお弁当作りはもちろん、家族の行楽弁当にもおすすめです。ぜひ作ってみてくださいね。
- 通常調理調理後5時間食塩水をなじませてすぐにふき取り調理し、室温で5時間保管したもの
- ヨーグルト漬け一晩調理後5時間ヨーグルトに食塩を混合し、8時間浸漬して調理後、室温で5時間保管したもの
調査概要
の協⼒を得て、味覚センサーとテンシプレッサーによる分析を⾏いました。
調査主体 | 株式会社 明治 |
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調査名 | ヨーグルトを調理活用することによる食材への影響調査 |
調査期間 | 2022年3月 |
調査概要 | 調理した鶏むね肉について、味覚センサーとテンシプレッサーを使った実証実験をした |
調査対象 | 明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン(400g) |
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味覚センサー
特徴
- ①人間の舌をモデル化した測定原理→ 人間の舌に近い味覚数値を得ることが可能。
(後味の測定も可能) - ②成分分析では検知できない部分を測定→化合物に含まれる呈味物質の質量比から味覚を推定するのではなく、呈味物質が示す味覚をダイレクトに測定。
- ③一般消費者でも理解可能なアプリケーション→生データをそのまま表示するのではなく、視覚的に理解しやすい二つの表現方法を採用。(レーダーチャート&二次元散布図)
メーカー
株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー
- ①人間の舌をモデル化した測定原理→ 人間の舌に近い味覚数値を得ることが可能。
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テンシプレッサー
特徴
プランジャーがコンピュータ制御によって移動する。測定対象とプランジャーが接触した際、プランジャーにかかる圧縮・引張りの力(抵抗)を電気的に検出し、そのデータ を解析することで食品の物性を測定する機器。
プランジャー
円筒形プランジャーφ5㎜
測定方法
多重積算バイト
メーカー
有限会社タケトモ電機
ヨーグルト漬けの方法は、簡単2ステップ
鶏むね肉のヨーグルト漬けの作り方はとっても簡単2ステップ!
手順とポイントをご紹介します。
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合わせる
保存袋に切った(レシピによってはそのままの)鶏むね肉、プレーンヨーグルト、調味料を入れてもみ込みます。
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漬ける
空気を抜いて口を閉じ、5~10分又は冷蔵庫で一晩(約8時間)漬け込みます。
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- 漬け込み時間は5~10分でも効果がありますが、一晩(約8時間)漬け込むとよりやわらかく歯切れの良い食感になります。
- ヨーグルトをつけたまま加熱するレシピでは、ヨーグルトがダマになることがあるので、混ぜてなめらかにしてから使いましょう。
- 加熱の際は油ハネや焦げつきが無いように、 強火を避けて中火程度で調理しましょう。