万能ワザ

no.8 from the Yogurt kitchen “美容にも健康にもたんぱく質は大切っていうけど何でどれくらい摂れば良いの? 美味しくてかしこいたんぱく質の摂り方 監修:医療法人社団 正名会 池田病院 池田弘毅先生

たんぱく質は炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素のひとつで、体を作り健康を維持するために必要不可欠な栄養素です。健康な体づくりのためには、毎食しっかり摂ることが大切です。今回はたんぱく質のかしこい摂り方や、ヨーグルトを使ったたんぱく質たっぷりレシピをご紹介します!

たんぱく質足りていますか?

たんぱく質は筋肉をつけたい人が摂るイメージがあるかもしれませんが、実は美容や健康維持のためにも重要な栄養素です。たんぱく質には筋肉だけでなく肌や髪、爪、内臓などを作る役割もあるのです。
しかしたんぱく質を摂ることが大切といっても、実際にどれくらいの量をとれば良いのでしょうか。厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、18歳以上の1日のたんぱく質摂取推奨量は男性で60~65g、女性が50gとされています。

この推奨量とは食品の重量(g)ではなく、その食品に含まれるたんぱく質の重量(g)のことです。そのため、例えば肉を60g食べれば良いということではないので注意が必要です。1種類の食品から摂ることは難しいので、いろいろな食品を組み合わせて摂りましょう。

年代別のたんぱく質摂取状況を見てみると、どの年代もたんぱく質が不足していることがわかります。近年、高齢者の栄養不足が問題視されていますが、実はたんぱく質は女性よりも男性、中でも30代男性がもっとも不足していることがわかります。過度のダイエットや偏食の傾向があると、たんぱく質は不足しやすくなります。
普段から栄養バランスを意識して、食事を摂ることが大切だといえます。

たんぱく質の1日当たりの推奨量

 
男性

女性
18〜29歳 65g 50g
30~49歳 65g 50g
50~64歳 65g 50g
65~74歳 60g 50g
75歳以上 60g 50g
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

年代別のたんぱく質摂取状況

加熱調理後時間が経過しても、ヨーグルトに漬けると、やわらかく歯切れが良くなる。
  • データ出所:令和元年 国民健康・栄養調査より作成
  • 日本人の食事摂取基準2020版における目標量の中央値を使用。充足率は各年代における日本人の食事摂取基準2020年版に対する、令和元年国民健康・栄養調査の栄養摂取量(平均値)の割合を算出。それぞれの指標における年齢区分が異なるため、基準値に使用した日本人の食事摂取基準2020版で20-29歳は「18-29歳」の区分、30-39歳・40-49歳は「30-49歳」の区分、50-59歳は「50-64歳」の区分、60-69歳は「50-64歳」の区分、70-79歳は「64-74歳」の区分、80歳以上は「75歳以上」の区分を使用。

たんぱく質を多く含む食品

ではたんぱく質はどのような食品に多く含まれているのでしょうか?一般的に肉や魚を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、たんぱく質は卵や、豆腐などの大豆製品、牛乳やヨーグルトなどの乳製品にも多く含まれています。

たんぱく質が豊富な鶏むね肉は積極的に摂りたい食品の一つですが、加熱すると硬くなったりパサついてしまうのが気になる方がいるかもしれません。そんな時は、ヨーグルトに10分(可能なら一晩)漬けてから調理するとしっとりやわらかくなります。

また、1種類の食材をたくさん食べるのではなく、いろいろな食材からたんぱく質を摂ることも大切です。例えば卵でオムレツを作るときにヨーグルトを入れるとたんぱく質がアップします。さらにヨーグルトを入れることでふんわりとした食感に仕上がる効果も。
食材を組み合わせて美味しく効率よく、たんぱく質を摂ることを心がけましょう。

たんぱく質が摂れる食材例と100g当たりのたんぱく質含有量


食材

たんぱく質
肉類 鶏むね肉 21.3g
豚もも肉 19.3g
魚類 22.3g
20.6g
卵(Mサイズ約2個) 12.2g
木綿豆腐 7.0g
牛乳 3.3g
ヨーグルト 3.6g
プロセスチーズ 22.7g
  • 100g当たり ※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

たんぱく質は3回に分けて摂取しよう

たんぱく質は1食でたくさん摂るのではなく、毎食均等に摂ることも大切です。私たちの体の細胞は合成と分解を繰り返していて、たんぱく質を絶えず必要としています。たんぱく質摂取による筋肉合成には上限があり、一度に十分な量を超えて摂っても合成が続くわけではないため、食べ溜めをすることができません。

現代の食生活では、夕食は肉・魚を多く食べることで十分な量のたんぱく質を摂取できますが、朝食はごはん・パンのみですませてしまい、たんぱく質が不足しがちです。朝目覚めた時には、夕食後から長時間にわたってたんぱく質を摂取していない状態のため、朝食で補給しないと筋肉の分解ばかりが進んでしまうことになります。特に高齢者では、この傾向が顕著であり、ぜひとも朝食からしっかりたんぱく質も摂りたいところです。

朝食のたんぱく質不足を補うためには魚などを主菜とした定食メニューが理想ですが、忙しくて時間がない時は、朝食にたんぱく質が摂れる食品をプラスするのがおすすめです。牛乳やヨーグルト、チーズ、ゆで卵など手軽に食べられるものを取り入れましょう。

たんぱく質が豊富な豆類とヨーグルトは最強のコンビ

私たちの体をつくるたんぱく質を構成しているのは、アミノ酸と呼ばれる物質です。アミノ酸は20種類あり、そのうち11種類は体内で作ることができますが、残りの9種類は体内で作り出すことができません。この9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」とよばれ、食事から摂取する必要があり、必須アミノ酸をバランス良く含むたんぱく質は「良質なたんぱく質」と呼ばれます。

たんぱく質をつくる20種類のアミノ酸

必須アミノ酸
体内で合成できない
非必須アミノ酸
体内で合成できる
バリン セリン システイン
ロイシン グリシン グルタミン
イソロイシン アルギニン グルタミン酸
リシン(リジン) チロシン アスパラギン
ヒスチジン アラニン アスパラギン酸
メチオニン プロリン  
トリプトファン
トレオニン(スレオニン)
フェニルアラニン

アミノ酸のバランスが優れた良質なたんぱく質は、肉類や魚介類、卵、牛乳などの動物性食品に多く含まれます。しかし動物性たんぱく質は脂質も多く含まれるので、動物性、植物性のどちらかに偏らず、1:1の割合で摂取するのが理想的です。

例えばおすすめは豆類とヨーグルトの組み合わせ。豆類は植物性たんぱく質の他に、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、ヨーグルトは動物性の良質なたんぱく質をたっぷり含んでいます。サラダやスープにしてぜひ取り入れてみてください。

たんぱく質がたっぷり摂れる
おすすめのヨーグルトレシピ5選

ヨーグルトを使ったおすすめの高たんぱくレシピをご紹介します!

ヨーグルト×豆のおすすめレシピ

  • 鶏むね肉と白いんげん豆の
    蒸し煮

    たんぱく質一人あたり 43.7g

    たんぱく質豊富な鶏むね肉といんげん豆がたくさん食べられる満足レシピ。ヨーグルト効果でお肉がやわらかく仕上がります。

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  • ひよこ豆と鯖缶の
    ヨーグルト和え

    たんぱく質一人あたり 22.8g

    水切りヨーグルトを使ってさっぱりヘルシーに。火を使わずに簡単に作れるのもポイントです。

    レシピ詳細はこちら

ヨーグルトを使った朝食におすすめの高たんぱくレシピ

  • ツナ・トースト

    たんぱく質一人あたり 9.9g

    ツナとヨーグルトで良質のたんぱく質がたっぷり。お好きな野菜やゆで卵をプラスしてもおいしくいただけます。

    レシピ詳細はこちら
  • ヨーグルトプロテインドリンク

    たんぱく質一人あたり 25.6g

    プロテインにヨーグルトとバナナをプラスして、栄養満点でおいしいドリンクに仕上げました。

    レシピ詳細はこちら
  • エッグベネディクト
    ヨーグルトオーロラソース

    たんぱく質一人あたり 24.4g

    たんぱく質もしっかり摂れて見た目もおしゃれなカフェメニュー。ヨーグルトを使ったソースがよく合います。

    レシピ詳細はこちら
ヨーグルトレシピをもっと知りたい方はこちら!

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